カラーマネジメント実践ブログ 〜フォトレタッチの現場から〜

カラーマネジメント、フォトレタッチ、画像関連の知識、Photoshopやカラーマネジメントツールの具体的な操作やテクニックなどを紹介するブログです。

Spyder®5 EXPRESS 手軽なモニターキャリブレーションツール

      2018/10/15

【国内正規品】Datacolor Spyder5EXPRESS ディスプレイキャリブレーションツール S5X100

 ディスプレイ表示を正確にするために、初めてディスプレイのキャリブレーションを行おうと思った場合、価格が手ごろな「Spyder®5 EXPRESS」を使ってみようと思う方は多いのではないでしょうか。

 ここでは、「Spyder®5 EXPRESS」はどういうキャリブレーションツールなのか、初心者の方に分かりやすくまとめてみます。

 なお、もし購入しようとお思いの方は、詳しくは店の人に確認して下さい。




「Spyder®5 EXPRESS」はディスプレイキャリブレーションツール

 「Spyder®5 EXPRESS」は簡易的なディスプレイキャリブレーションツールです。ディスプレイキャリブレーションツールとは、ディスプレイのキャリブレーションを行う道具です。

ディスプレイのキャリブレーションとは

 ディスプレイのキャリブレーションとは、ディスプレイが正確な表示をするよう調整する作業です。

 ディスプレイが正確な表示をする、と言ってもどういう意味かわかりにくいのではないでしょうか。
 どういう表示が正確で、どういう表示が不正確なのかよく分からないからです。

 以下に、正確な表示をする調整の中身を説明します。

キャリブレーションの中身1 よく使われる表示の基準があるので、それに合わせる

 正確に表示する、ということの意味の一つは、コントラストや白さなどを一般的に使われている基準に合わせる、ということです。

 ディスプレイの表示には、コントラストはガンマ2.2など、白さは6500Kなど広く使われている基準があります。
 デジカメの写真データを含め世間に出回っている画像や動画などはだいたいそのような一般的に広く使われている基準にあわせて作られていることが多いので、自分のディスプレイもその広く使われている基準のどれかに合わせると都合がよいのです。

キャリブレーションの中身2 自分のディスプレイの表示色の特性を調べる

 コントラストや白さなどを一般的な基準に合わせれば、大まかな調整としては足ります。

 ディスプレイのキャリブレーションではさらに、ディスプレイで色々な色を表示したときにどういう色で表示されるか少し細かく調べて記録します。

 例えば同じRGB(250,0,0)という赤い色を表示しても、自分のディスプレイは隣の人のディスプレイより少し黄色っぽい赤色かもしれません。そういう特性を調べます。

 それを調べて記録しておくと、Adobe® Photoshop® Elementsなどデータが示す色を正確に扱えるアプリケーションソフトで画像データなどを表示したとき、正確に表示できるようになります。
 またそういうアプリケーションソフトからプリンターで印刷するときに、ディスプレイ表示の色とプリンター出力の色を合わせることができます。

Spyder®5 EXPRESSの仕様の大まかな説明

 ディスプレイキャリブレーションツールにはSpyder®5 EXPRESS以外にも色々あります。それらと比較しながら、Spyder®5 EXPRESSがどういう仕様か大まかに見てみましょう。

測色器がフィルターを使った方式

 Spyder®5 EXPRESSの測色器はフィルターを使った方式です。これは、人間の目に存在するセンサーの器官の反応と似た特性のセンサーで色を読みとる方式です。
 この方式は簡易的な方式で、価格も安い場合が多いです。

 これに対して、カラーモンキーフォト(colormunki photo)やi1Pro2などの測色器は分光測色計というもので、光の色々な波長の強さをすべて測定します。
 フィルターを使った方式より精度が高く、価格も高いです。

ディスプレイガンマの目標設定はガンマ2.2のみ

 ディスプレイガンマの目標設定はガンマ2.2のみのようです。
 選ぶ必要がないから簡単です。

 よく耳にするsRGBというカラースペースのガンマはほぼ2.2です。

 一方、Spyder®5 EXPRESSより上位のSpyder®5 PRO、Spyder®5 ELITEの場合、ガンマ2.2の他に、1.8を選べたり、細かい数字を指定できたりします。

 特別な事情がない限りはガンマ2.2で足ります。

当ブログ参考記事

白色点の色温度(白さの感じが決まる)の選択肢は6500Kのみ

 ディスプレイの全体的な色合いを決めるため、真っ白な部分の白さ加減を決めますが、6500Kのみのようです。
 選ぶ必要がないので、簡単です。

 色温度6500Kの光は昼光色の蛍光灯のような白さです。
 昼光色の蛍光灯は、二種類ある一般的な蛍光灯のうち青白い光の方です。

 よく耳にするsRGBというカラースペースの色温度はほぼ6500Kです。

 Spyder®5 EXPRESSより上位のSpyder®5 PRO、Spyder®5 ELITEの場合、色温度に他の数値を選べます。

 それほど複雑なことはせず、パソコンの画面表示だけで完結する作業なら6500Kに合わせられれば足ります。
 一方、写真や印刷関連の作業環境を作りたい場合5000Kを選べる必要があります。

当ブログ参考記事

Spyder®5 EXPRESSと他の機種の比較表

 以上おおまかに説明したSpyder®5 EXPRESSの特徴と他機種との比較を、表にまとめてみました。

 なお、詳しくは店の人に確認して下さい。

Spyder®5 EXPRESSSpyder®5 PROSpyder®5 ELITE
白色点の選択肢6500K5000K、5800K、6500K、ネイティブ3000K〜13000K
ガンマ値2.21.8、2.0、2.2、2.40.5〜3.0
室内光の測定×
その他--NTSCなどをターゲットにするなど種々のカスタマイズ可能、機能多数。

 以上、「Spyder®5 EXPRESS」はどういうキャリブレーションツールなのか、まとめてみました。

Datacolor Spyder5EXPRESS

メーカーのウェブサイト

当ブログ参考記事

当事務所の色補正・フォトレタッチサービス

 芸術センスでは解決できない写真の色補正、フォトレタッチ、画像関連のご相談等をお寄せいただけますと幸いです。

カラーマネジメントツール販売店

カラーマネジメントの本

 - カラーマネジメントの実践 , , ,