モニターとプリンターの色の初歩

家庭用LED照明の選び方 パソコン画面とプリンターの色を合わせる時

2016年10月19日

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 パソコンで写真のレタッチや、印刷用のレイアウトデータ作成などを行う場合、ディスプレイ表示をできるだけ正確にするため、また手元の写真や原稿の色を確認するために部屋の照明にも気を使う必要があります。

 しかし、色を扱う仕事をしているのでなければそれほど手間や費用をかける余裕がないことが多いのではないでしょうか。

 ここでは、パソコンで写真のレタッチなどを行う場合の部屋の照明について、色評価用の照明を買わないまでも、少し改善する方法をご紹介します。

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照明の光についての基本的な事項

 照明を選ぶにあたり、知っていると便利な照明の光に関する基本的な事項をご紹介します。

照明の色について

 物体の色は、その物体を照らす照明の色によって変わってしまいます。
 そのため、人それぞれ好みの照明を使っていると、同じものを見ても違う色に見えてしまいます。

 そうなると色について話したり作業したりするとき支障があるので、照明の色の基準がいくつか決めてあります。

 同じ基準の照明を使っている人同士なら、同じ物を見れば同じ色に見えて便利です。

照明の色の表し方

昼白色、昼光色

 蛍光灯やLEDランプのカタログなどでは、照明光の色を昼白色昼光色などで表しています。

 昼白色は晴れの日の日中のような色です。
 色温度でいうと5000Kくらいです。

 昼光色は、昼白色よりは少し青白い北向きの外のような色です。
 色温度でいうとたいてい6500Kくらいです。
 中には6700Kくらいの製品もあるなど、昼光色と書かれていても製品によって色に少し差があります。

当ブログ参考記事

参考 色温度の例
1200K ろうそく
2800K 夜明け、日暮れ
5000K 一般的な昼光
6000K 明るい正午
8000K 曇りの空

照明の演色性について

 太陽の光には色々な波長の光が満遍なく含まれています。

 人工の照明の光にも色々な波長の光が含まれています。

 光源にはできるだけ全ての波長の光が満遍なく含まれていた方が、物の色が正確に見えます。

 含まれる光の波長が偏っている照明は演色性の低い照明で、できるだけ満遍なく含まれているほど演色性が高い照明ということになります。

演色性の目やす 演色評価数

 演色性を表す演色評価数は、基準に決めた光源の光で物を見た時と比べて、色の見え方がどのくらい似ているかを示している数字です。

 私たちは太陽の光の下で長年暮らしているので、理想の見た目は太陽の光の下で見た色です。そのため、演色性について考えるときに外の自然の光を基準の光源とすることが多いです。
 外の自然の光を基準にした場合、昼間の屋外の光が演色評価数100ということになります。

 道路の街灯の光などは、昼間の屋外で見た場合とはかなり色が違って見えて、演色性が低い照明ということになります。

 平均演色評価数(Ra)は、いろいろな色に関する演色評価数を平均した数値です。
 照明のカタログなどには平均演色評価数が掲載されています。

 平均演色評価数が高くても、例えば赤に関してだけは演色性が低い、などといった場合もありえます。
 ですが家庭で使う照明ならそこまで気にしなくても良いでしょう。

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実際の照明の選び方の例

例1 色は昼白色、演色性はRaができるだけ高い照明を選ぶと良い

 パソコン画面とプリンターの色を合わせることを意識して、かつ家庭用で手に入りやすい一般的な照明を使うとすれば、以下のような条件の照明を選ぶと無難です。

  • 色:昼白色(5000K前後)、演色性:Ra80以上

 このような基準で照明を選ぶと、印刷業界などで使っている照明の規格と少し近くなります。

 演色性がRa80以上の製品はかなりたくさんあります。
 Ra90以上となるとかなり少なくなります。

日本印刷学会推奨規格で決められている照明の条件

 日本印刷学会推奨規格で、写真などを観察するときの照明の色と演色性について以下のように決められています。

イルミナント
CIE昼光D50
平均演色評価数Ra
95以上
特殊演色評価数Ri
i=9〜15それぞれについて90以上

 大まかに言うと、色温度およそ5000K演色性ができるだけ高い照明、というような内容です。

当ブログ参考記事

モニター表示も5000Kに調整した方が良い

 昼白色の照明で作業を行う場合、パソコンのモニター表示の白色点の色温度も5000Kに調整した方が良いでしょう。

 照明の色温度とモニターの色温度を同じにした方が、カラーマネジメントを行う上で何かと作業がしやすいです。

当ブログ参考記事

例2 色は昼光色、演色性はRaができるだけ高い照明を選ぶ

 ウェブサイトに掲載するための写真を扱うなら、以下のような昼光色の照明を使うのも良いでしょう。

  • 色:昼光色(6500K前後)、演色性:Ra80以上

 現在、標準色空間としてsRGB色空間があり、色々な環境の人がアクセスするウェブ上のデータはたいていsRGBで表示する前提で作ってあります。
 sRGBは白色点の色温度が6500Kくらいの色空間です。

 そこで、ウェブ用の写真を扱うなら昼光色の照明を使うとsRGBの色空間と近いので何かと作業がしやすいです。

当ブログ参考記事

モニター表示も6500Kに調整した方が良い

 昼光色の照明で作業を行う場合、パソコンのモニター表示の白色点の色温度も6500Kに調整した方が良いでしょう。

 照明の色温度とモニターの色温度を同じにした方が、カラーマネジメントを行う上で何かと作業がしやすいです。

当ブログ参考記事

カラーマネージメント技術は人のためにある

具体的な照明機器の例

5000Kくらい、Ra80以上の製品の例

6500Kくらい、Ra80以上の製品の例

 以上、パソコンで写真のレタッチなどを行う場合の部屋の照明について、色評価用の照明を買わないまでも、少し改善する方法をご紹介しました。

当ブログ参考記事


ビジネスの存続に関わる重要事項 消費税・複数税率・インボイス制度

 消費税10%と複数税率に伴って導入された「インボイス制度」の影響で、かなりの数のフリーランス等の個人事業主や中小業者が廃業に追い込まれることが予想されています。
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  • 建築物の写真の外壁等を指定色に変更する処理
  • 曇天時に撮影した建築物の写真を晴天時の写真に変更する処理
  • 素材用写真の明るさ調整・レタッチ
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  • 結婚写真の明るさ・色補正、レタッチ
  • ウェブ用・印刷物用のプロフィール写真のレタッチ
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