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グレースケールやモノクロ2値の線画をCMYK画像のKに置き換える方法

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 イラストをスキャニングスキャニングするなどして、グレースケールやモノクロ2値の線画を作ったとします。
 この後の作業で、線画をCMYK画像のK版に持って行って、真っ黒な線として使いたい場合はよくあるでしょう。

 ここでは、Adobe® Photoshop®を使って線画のデータをCMYK画像のK版に置き換える方法をご紹介します。

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前提条件

 ここでの説明では、以下のように仮定します。

  • CMYK画像の解像度は350dpiにする
  • CMYK画像のサイズは、元の線画と同じサイズにする
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グレースケールやモノクロ2値の線画をCMYK画像のKに置き換える手順

手順1 画像のモードをグレースケールにしておく

線画がモノクロ2値のデータの場合

 イラストを線画モードでスキャンした場合などは、スキャン後のデータはモノクロ2値画像になっています。

 モノクロ2値画像は真っ黒か真っ白かどちらかのピクセルしかないデータです。

 Photoshopのメニューから[イメージ>モード>グレースケール]と進みます。

 「グレースケール」のダイアログで「サイズ比:1」でOKをクリックし、グレースケール画像に変換します。

「グレースケール」のダイアログ

線画がグレースケール画像の場合

 そのままで手順2へ進みます。

手順2 画像解像度・画像サイズを調整する

 [イメージ>画像解像度]と進みます。

画像解像度のダイアログ

 以下のように設定し、OKをクリックします。

  • 再サンプル
    チェックを入れ、「バイキュービック法(滑らかなグラデーション)」にする
  • 解像度
    350pixel/inch

解像度を350dpiにする

手順3 空のCMYK画像データを作る

 メニューから[イメージ>複製]と進み、グレースケール画像を複製します。

 複製した画像データをアクティブにし、メニューから[編集>プロファイル変換]と進みます。

 「変換後のカラースペース」の選択欄で用途に適したCMYKプロファイルを選び、OKをクリックします。

「プロファイル変換」のダイアログ

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 メニューから[編集>塗りつぶし]と進みます。
内容:ホワイト」を選びOKをクリックし、白で塗りつぶします。

「塗りつぶし」のダイアログ

手順4 CMYK画像に線画のデータを移動する

 グレースケールの線画のデータを、メニューから[選択範囲>すべて選択]と進み普通に全選択します。

 メニューから[編集>コピー]と進み普通にコピーします。

 CMYK画像のチャンネルパネルを表示し、「ブラック」チャンネルをクリックし、ブラックチャンネルが選択された状態にします。

「ブラック」チャンネルを選択

 メニューから[編集>ペースト]と進み、ブラックチャンネルに線画の絵柄を貼り付けます。

手順5 CMYK画像として使う

 これでK版だけに線画の絵柄があるCMYK画像データができました。

 あとはCMYの各版に色を加えて行くなど、用途に合わせて使います。

 以上、Photoshopを使って線画のデータをCMYK画像のK版に置き換える方法をご紹介しました。

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