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プリンター付属のプリンタープロファイルでは対応できなケースの例

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 ディスプレイは自分でキャリブレーションしてディスプレイプロファイルを作ったりします。
 一方、プリンターはプリンター付属のプリンタープロファイルを使うことがほとんどで、自作する機会が少ないです。
 ここでは、プリンター付属のプリンタープロファイルでは対応できないケースにはどのようなものがあるかご紹介します。

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ディスプレイやプリンターは、専用のデバイスプロファイルを使ってカラーマネジメントする

 ディスプレイやプリンターをカラーマネジメントするためには、表示される色や印刷される色の特性を記録したデバイスプロファイルが必要です。

デバイスプロファイルは機器に付属している場合もある

 ディスプレイを購入すると、そのデバイスプロファイルであるディスプレイプロファイルが付属しているときもあります。

 プリンターを購入すると、そのデバイスプロファイルであるプリンタープロファイルが付属しています。
 ただし、プリンターメーカー専用紙に対応したプロファイルだけです。

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プリンター付属のプリンタープロファイルでは対応できないケース

 プリンターメーカーからはたいてい、【自社プリンター】+【自社純正紙】の組み合わせに対するカラープロファイルが配布されています。
 プリンターメーカーの純正紙を使用し、そのプロファイルを使用して十分なカラーマッチングが実現できていればメーカー配布のプロファイルで対応できます。

 一方、以下のようなケースではプリンターメーカー提供のプリンタープロファイルでは対応できません。

プリンターメーカー純正紙以外の用紙を使う場合

 プリンター付属のプリンタープロファイルは、プリンターメーカー純正紙を使用したときに対応したものしかありません。

 そのため、純正紙以外の用紙を使う場合、その用紙と似ている純正紙対応のプリンタープロファイルを使っても、正確にはカラーマネジメントできません。

同じ機種のプリンターでも、個体ごとの微妙な色の差を補正したいとき

 二つの同じ機種のプリンターから印刷した色を比較すると、少しは色が違います。

 そのように、同じ製品であっても個体ごとに色が少しは違います。

 その色の差も吸収して正確にカラーマネジメントしたい場合は、プリンター付属のプリンタープロファイルでは対応できません。

 個体ごとの色の差も補正するためには、個々のプリンター専用にカラープロファイルを作成する必要があります。

 ディスプレイで言えば、ディスプレイ付属のカラープロファイルを使用するのではなく、ユーザー自ら定期的に自分のディスプレイをキャリブレーションしてディスプレイプロファイルを作り直すのと同じことです。

年月の経過によるプリンター出力結果の変化に対応したい場合

 同じプリンターでも、古くなってくるとだんだん出力結果の色が変化してきます。

 このような、時間の経過に伴うプリンター出力結果の特性の変化を補正して正確にカラーマネジメントしたい場合は、プリンター付属のプリンタープロファイルでは対応できません。

 定期的に自分で自分のプリンター用のプリンタープロファイルを作り直す必要があります。

 これも、ディスプレイで言えば、ディスプレイ付属のカラープロファイルを使用するのではなく、ユーザー自ら定期的に自分のディスプレイをキャリブレーションしてディスプレイプロファイルを作り直すのと同じことです。

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高い精度のカラーマッチングを求める場合はプリンタープロファイルの作成が必要

 以上のように、高い精度のカラーマッチングが必要な場合は、プリンタープロファイルを作成する必要があります。

 一方で、そこまで精度が高くなくても、ある程度作業に支障がない程度のカラーマッチングで足りる、という場合はプリンター付属のカラープロファイルでも間に合う場合もあります。

 以上、プリンター付属のプリンタープロファイルでは対応できないケースにはどのようなものがあるかご紹介しました。

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