カラーマネジメントでよくある疑問

プリンターとオフセット印刷のインク 同じCMYKでも色は違う

2017年5月9日

 インクジェットプリンターやレーザー・LEDプリンター等にはCMYKのインクやトナーが使われています。オフセット印刷もCMYKのインクを使います。
 同じCMYKなので、同じ色のように感じるかもしれませんが、違う色です。

 ここでは、プリンターとオフセット印刷のインクは、同じCMYKではあるが色が同じわけではないことをご紹介します。

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目次

オフセット印刷のインクとプリンターのインクの違い

オフセット印刷のCMYKインク

 オフセット印刷のCMYKのインクは、インクのメーカーがオフセット印刷で使用するために製造しているインクです。

 詳しい成分などはメーカーから資料をもらうと分かります。

 なお、細かく言うと、オフセット印刷でもUV印刷や水なし印刷など色々種類が出ているので、インクの成分もたぶん違います。

インクジェットプリンターやレーザー・LEDプリンターのCMYKインク

 インクジェットプリンターのCMYKのインクは、インクジェットプリンターで使用するためにプリンターメーカーが製造しているインクです。
 とても小さいインクの滴を紙に飛ばすため、インクの性質自体もプリンターの技術と一体なので、プリンターという装置の一部のようなものです。

 レーザープリンターやLEDプリンターのCMYKのトナーは、レーザープリンターやLEDプリンターで使用するためにプリンターメーカーが製造しているものです。
 トナーの性質自体もプリンターの技術と一体なので、プリンターという装置の一部のようなものです

プリンターとオフセット印刷のインクは用途が違うので色も違う

 オフセット印刷と、インクジェットプリンターやレーザープリンター・LEDプリンターの印刷は仕組みが違うので、使うインクやトナーもそれぞれの用途で作られています。

 そのため、同じCMYKで似た色はしていますが、同じ色ではありません。

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オフセット印刷用のCMYKデータをCMYKプリンターで単純に印刷してもオフセット印刷の色は再現されない

オフセット印刷用のCMYKデータで、オフセット印刷したらどういう色になるか

 オフセット印刷用のCMYKデータがあり、予定している印刷条件を狙って適切なCMYK値になっているとします。

 このCMYKデータをオフセット印刷すれば、狙い通りの印刷結果が得られます。

オフセット印刷用のデータを、CMYK4色のインクジェットプリンターで印刷するとどうなるか

 オフセット印刷用のCMYKデータを、CMYK4色のインクジェットプリンターで印刷すると以下のようになります。

 アプリケーションソフトなどで開かれたCMYKデータが示しているデバイスに依存しないL*a*b*やXYZで表された色を、プリンタードライバーが理解し、その色をできるだけ再現できるようにCMYKインクの割合を計算して印刷されます。

 その結果、CMYKのインクの量は元のデータのCMYKデータのCMYK値とは別なものになります。

もし単純にCMYKデータのCMYK値の通りのインクの量の割合でCMYK4色のインクジェットプリンターで印刷したらどうなるか

 もし、CMYKデータのCMYK値の通りに単純にCMYK4色のインクジェットプリンターに印刷させたら、たぶん変な色になります。

 なぜなら、オフセット印刷用のCMYKデータのCMYK値は、オフセット印刷の仕組みで印刷するために最適なCMYK値になっているのであり、CMYK4色のインクジェットプリンターの仕組みで印刷するために最適なCMYK値になっているわけではないからです。

オフセット印刷用のデータを、レーザープリンターやLEDプリンターなどのCMYKプリンターで印刷するとどうなるか

 オフセット印刷用のCMYKデータを、レーザープリンターやLEDプリンターなどのCMYKプリンターで印刷すると多くの場合は以下のようになります。

 RIPに入ってきたCMYKデータに、入力プロファイルが適用され、その結果デバイスに依存しないL*a*b*やXYZで色が表されます。
 その色をできるだけ再現できるようにRIPがCMYKの割合を計算して版を作り、印刷されます。

 その結果、CMYKのトナーの量は元のデータのCMYKデータのCMYK値とは別なものになります。

もし単純にCMYKデータのCMYK値の通りのトナーの量の割合でCMYKプリンターで印刷したらどうなるか

 もし、CMYKデータのCMYK値の通りに単純にレーザープリンターやLEDプリンターなどのCMYKプリンターに印刷させたら、たぶん変な色になります。

 なぜなら、オフセット印刷用のCMYKデータのCMYK値は、オフセット印刷の仕組みで印刷するために最適なCMYK値になっているのであり、CMYK4色のレーザープリンターやLEDプリンターの仕組みで印刷するために最適なCMYK値になっているわけではないからです。

カラーマネージメント技術は人のためにある

DTP作業をしている人のパソコンにあるCMYKプロファイルはたいていオフセット印刷用

 印刷用のデータを作成する機会のある人のパソコンの中には、たいていいくつかCMYKカラープロファイルが入っていると思います。

 例えばJapan Color 2011 Coated、CoatedFOGRA39、などです。

 これらはオフセット印刷の特性を示したCMYKプロファイルです。

CMYKプリンターや、CMYK4色インクジェットプリンター用のCMYKプロファイルはあるのか

 レーザープリンターやLEDプリンターなどのCMYKプリンターも、RIPで最適なCMYKの量などを計算して版を作るので、自分のプリンター用のCMYKに変換するための何かはあるでしょう。

 しかし、これはプリンターメーカーの人が扱う部分で、通常はユーザーには分かりません。

 CMYK4色のインクジェットプリンターも、プリンタードライバーなどで自分のプリンター用に最適なCMYKインクの量を計算するので、その計算をするための何かはあるでしょう。

 しかし、これはプリンターメーカーの人が知るところで、通常はユーザーには分かりません。

CMYKプリンターでオフセット印刷用CMYKデータをそのまま出力しても、オフセット印刷の色は再現できない

 以上の説明から分かる通り、CMYKプリンターでオフセット印刷用のCMYKデータをそのまま出力しても、オフセット印刷の色は再現できません。

カラーマネジメントを理解してプリンターを使うときは、インクの種類は気にしないと良い

 カラーマネジメントの仕組みを理解してプリンター出力を行うときは、プリンターのインクの種類を気にしないほうが良いです。

 気にするべき問題はプリンターが再現できる色域などです。

 インクがCMYK4色でも、CMYK+2色でも、10色機でも、RGBプリンターでもCMYKプリンターでも、出力するときに考慮することはあまり変わりありません。

 インクの種類よりアプリケーションソフトの印刷設定、プリンタードライバーの設定、RIP内の各種項目の設定が気にする必要のある内容です。

プリンターのCMYK変換はプリンター任せなのに、なぜオフセット印刷は自分でCMYK変換する機会が多いのか

 以上のように、プリンター用の色の変換は通常はプリンタードライバーやRIP任せです。

 ではなぜオフセット印刷用のデータは、データを作る人がCMYK変換したり、初めからCMYKで作ったりすることがよくあるのでしょうか。

 たぶんオフセット印刷の場合、黒い文字や線はK版だけにしたり、スミのせにしたり、青空から意図的にYを抜いたり、ビールが美味しそうに見えるようにCを抜いたりすることもよくあり、その後CMYKの割合が変わると都合が悪い場合が多いからではないでしょうか。

 もう一つは、オフセット印刷用のデータは、最近は素人の人が作るケースも増えていますが、もともとは職業人が作る前提だったからではないでしょうか。

 以上、プリンターとオフセット印刷のインクは、同じCMYKではあるが色が同じわけではないことをご紹介しました。

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  • 建築物の写真の外壁等を指定色に変更する処理
  • 曇天時に撮影した建築物の写真を晴天時の写真に変更する処理
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