カラーマネジメントでよくある疑問

モニターキャリブレーション 白色点の選び方の一例

2018年8月16日

 モニターキャリブレーションを行うとき、白色点等の目標を自分で決めます。
 キャリブレーション目標は、目的に合ったものにする必要があります。

 ここでは、モニターキャリブレーション作業における白色点の目標の選び方の一例をご紹介します。

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モニターキャリブレーションで真っ白な部分の色を調整する

 モニターキャリブレーション作業では、モニターの真っ白な部分の色を決めます。

真っ白な部分の色は決まっていない

 真っ白と言っても、青白い白もあればクリーム色っぽい白もあります。

紙の場合の真っ白な部分の色

 文庫本の真っ白な部分は黄色っぽい白の場合が多いです。

 写真集の真っ白な部分は、文庫本の真っ白の部分よりは青白い場合が多いかもしれません。

 インクジェットプリンター用紙も、ただの白でも青白い用紙や黄色っぽい用紙など色々あります。

 このように、紙の場合、何もインクののっていない真っ白な部分の色も様々です。

紙の色は照明でも変わる

 写真集を昼光色の照明の部屋で見れば、真っ白な部分は結構青白い白に見えるかもしれません。

 一方、同じ写真集を電球色の照明の部屋で見れば、真っ白な部分は黄色っぽい白に見えるでしょう。

 このように、紙の場合、同じ紙でも照明の色によって真っ白な部分の色は変わります。

モニターの場合の真っ白な部分の色

 紙と同じようにモニターも真っ白な部分の色は様々です。

 モニターに付いている調整機能で色々と調整を加えれば、モニター上の真っ白な部分の色も青白く表示されたり黄色っぽく表示されたり、様々に変わります。

真っ白な部分の色は決まっていないので、自分で決める

 以上のように、紙でもモニターでも真っ白な部分の色は決まっていないので、モニターキャリブレーションをするときには自分で真っ白な部分をどういう色にするか決めます。

 決めた色を、モニターキャリブレーションの白色点の目標に設定します。

 そして真っ白な部分が目標として設定した色になるようにキャリブレーション作業によって調整します。

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白色点の目標値の決め方 具体的な手順

ケース1 他の人とデータのやり取りをする場合

 印刷所にデータを渡す場合、印刷所の人との間でデータのやり取りが発生します。

 写真等のデータをウェブサイトに掲載する場合、ウェブサイトを閲覧する人との間でデータのやり取りが発生します。

 そのように他の人とデータのやり取りをする場合は、自分の作業環境に特化した目標ではなく一般に使用されている標準的な目標にした方がうまくいきます。

 多くの場合、キャリブレーション目標として以下のような白色点を選びます。

用紙にプリンター出力・印刷するデータを扱う場合
5000K、D50、など
WEB用のデータを扱う場合
6500K、D65、など

ケース2 自分の作業環境でモニターとプリンターのカラーマッチングができれば良い場合

 他の人とのデータのやり取りは重視せず、あくまで自分の作業環境でのみモニターとプリンターのカラーマッチングを高い精度で実現したい場合もあるでしょう。

 写真などを扱うときによく使われるモニターの白色点5000Kという目標は、作業部屋の照明も5000Kのものを使用することを前提にしています。

 そのため、5000Kと大きく異なる色温度の照明を使用している場合はうまくいきません。
 5000Kでキャリブレーションをすると自分の作業環境ではモニターとプリンターのカラーマッチングの精度が低いこともあります。

 自分の作業環境でだけカラーマッチングできれば済む場合は、例えば以下の手順で目標を決めます。

1.作業部屋の照明の色を確認する

 パソコン作業を行う部屋の照明の色を確認します。

 照明の説明書かメーカーのウェブサイト、通販サイトなどで調べることができます。

 例えば、照明の仕様に以下のような感じで色の情報が載っています。

  • 光源:LED(昼光色6500K)
  • 光色:昼白色相当(5000K)
  • 色温度7200K
  • など

2.照明の色に合わせて白色点の目標を設定する

 調べた照明の色に合わせて、白色点のキャリブレーション目標を決めます。

照明が昼白色(5000K)の場合

 照明が昼白色(5000K)の場合、白色点はD50、5000K、などに設定します。

キャリブレーションソフトで白色点の目標をD50に設定した例

照明が昼光色(6500K)の場合

 照明が昼光色(6500K)の場合、白色点はD65、6500K、などに設定します。

キャリブレーションソフトで白色点の目標をD65に設定した例

照明が5000K、6500K以外の場合

 照明の色が、色温度で5000K、6500K以外の場合もあります。

 その場合は、照明の仕様に表示されている色温度に合わせてキャリブレーション目標を決めます。

 例えば照明の色温度が7200Kなら、白色点のキャリブレーション目標も色温度7200Kに設定します。

キャリブレーションソフトで白色点の目標を7200Kに設定した例

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自分の作業環境と用紙に特化した白色点にする場合

 部屋の照明が同じでも、プリンター用紙の色は製品によって青白い紙から黄色っぽい紙まで様々です。

 そこで、照明だけでなく用紙の色も考慮して、それに特化させてモニターの白色点を調整するキャリブレーション方法もあります。

 ただ、そのようにすると自分の環境に特化し過ぎるため、他の人とデータのやり取りをしたり、ウェブに写真を掲載したり、別の用紙を使ったりするときに対応できなくて不便です。

 そのため、用紙の色まで考慮してキャリブレーションするケースは少ないです。

当ブログ参考記事

 以上、モニターキャリブレーション作業における白色点の目標の選び方の一例をご紹介しました。

当ブログ参考記事


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当事務所で、AdobeRGBの写真のデータからほぼAdobeRGBの色域を維持してプリンター出力を行う、といったような広色域プリンター出力サービスを行なっています。
一般的な銀塩プリントやプリンター出力のサービスでは対応してくれないような種々のプロファイル、種々の形式のデータにも柔軟に対応します。
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広色域のプリンターで写真・グラフィック等を出力するサービスです。例えばAdobeRGBの写真をAdobeRGBのまま銀塩プリント相当の画質で出力したいときに便利です。

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