グレースケール・モノクロ画像の知識 Photoshopの使い方

モノクロ写真を、CMYK画像のK版C版M版Y版のいずれか1版で作る方法

2016年10月8日

eyecatch_gray_cmyk

 モノクロ写真を普通に作ると、グレースケールの画像データになります。
 ところが、印刷用のデータを作るとき、色々な理由でモノクロ写真を普通のグレースケール画像ではなくCMYKカラーの画像データの1版分として作りたいことがあるのではないでしょうか。

 ここでは、モノクロ写真をグレースケール画像でなくCMYK画像のK版かC版かM版かY版で作る方法をご紹介します。

 説明中ではAdobe® Photoshop®を使用します。

ビジネスや創作活動を今後も続けていくための おすすめ
再生可能エネルギーを中心とした電力を供給する電力会社を選ぶときに便利なサイト。

 

モノクロ写真をCMYKカラー画像の1版分で使う例

2色印刷で、写真は2色分解せずにグレースケールで載せるとき

 例えば2色印刷用のデータをAdobe® Illustrator®のCMの2版で作るとします。
 そのとき、写真を2色分解して載せずにグレースケールの写真として2色のうち暗い方のインクだけで印刷するとします。

 このような場合、写真はCMYKのカラー画像のうち1版にだけを利用した画像データとして作成して、配置することになります。

スポットカラー1色印刷用のレイアウトデータを作るとき

 例えばシアンに似た色のスポットカラー1色で印刷するためのレイアウトデータをIllustratorで作成するとします。
 このとき、使用するインクがシアンに似ている色なら、IllustratorのK版を使わずにC版を使ってデータを作成した方が実際の印刷結果に似た見た目で作業できるので楽です。

 C版だけを使ったレイアウトデータに配置するための画像データは、C版だけを使用したCMYK画像として完成させることになります。

 そのようにしてレイアウトデータを完成させれば、C版だけを使って刷版を出力して1色印刷ができます。

CMYK画像のK版C版M版Y版のいずれか1版でグレースケールを作る手順

手順1 まず普通のグレースケール画像を作る

 まずは通常の手順で、モノクロ写真をグレースケール画像として完成させます。

gray_cmyk1

元の写真

gray_cmyk2

モノクロ写真に仕上げたグレースケール画像

 Adobe® Photoshop®のメニューから[ 編集 > プロファイル変換 ]と進み、予定している最終出力のドットゲインにプロファイル変換します。

参考記事

blank
モノクロ写真の作り方 カラー写真からPhotoshopを利用して

 作品としてモノクロ写真を作成したい場合や、チラシなどの作成で経費節減のため1色印刷をするときなど、モノクロ写真が必要になることがたまにあります。  現在はデジカメが主流になったので、最終的にモノクロ ...

blank
印刷の「ドットゲイン」とは何か? 印刷結果の濃さに関係するもの

 近頃は自分でチラシなどの印刷物のレイアウトデータを作成してデータ支給で印刷を依頼することが多くなりました。  オフセット印刷の話で、よく「ドットゲイン」という言葉を耳にするのではないでしょうか。   ...

blank
モノクロ・グレースケール画像はどう「カラーマネジメント」するか?

 カラーの写真を作るなら、プロファイルはsRGBかAdobeRGB、CMYKならJapna Color 2001 Coatedあたりにしておけば何とかなる場合が多いでしょう。  一方、モノクロ写真のプ ...

gray_cmyk3

最終出力のドットゲインに変換する

JapanColor標準印刷で4色カラー印刷するデータに、1C画像として配置するときのドットゲイン

 カラー印刷する印刷物の中に、モノクロ写真を載せるという場合もあるでしょう。
 4色カラー印刷するデータの中に1C画像として配置するモノクロ写真は、印刷がJapanColor標準印刷の条件で行われるなら、ドットゲインは15%にしておけば大丈夫です。
 JapanColor標準印刷のドットゲインの基準がCMYKとも15%前後だからです。

手順2 作ったグレースケール画像をCMYK画像データに移す

 ドットゲインも適切に変換したグレースケール画像が完成したら、CMYK画像データに移します。

CMYKの新規画像を作る

 メニューから[ ファイル > 新規 ]と進み、完成したグレースケール画像と同じサイズでCMYKの新規画像を作ります。
 カラープロファイルは、最終出力に合わせて選びます。
 4C印刷を行う場合なら、現在は印刷の標準化が進んでいるので、Japan Color 2011 Coatedか、Japan Color 2001 Coatedにしておけばうまくいくことが多いです。
 1C印刷を行う場合なら、カラープロファイルはCMYKカラープロファイルなら何でも良いです。

gray_cmyk4

CMYKの新規画像を作成

グレーのチャンネルをCMYKのうちの1チャンネルに移す

 グレースケール画像を全選択してコピーします。

 新規作成したCMYK画像のチャンネルパネルを表示します。

gray_cmyk5

CMYK画像データのチャンネルパネル

 CMYKのうち、グレースケール画像を移したいチャンネルをクリックして選択します。

gray_cmyk6

グレースケール画像を移したいチャンネルを選択

 全選択してペーストします。

gray_cmyk7

全選択してペースト

 チャンネルの一番上の「CMYK」と書いてある行をクリックして、全チャンネルが表示された状態にします。

gray_cmyk8

「CMYK」の行をクリックして全チャンネルを表示する

 CMYKのうちの1版にグレースケール画像を移せました。

gray_cmyk9

完成したCMYK画像データ

 以上の作業で、グレースケール画像をCMYKのうちの1版だけを使用したCMYK画像として完成させることができました。

カラーマネージメント技術は人のためにある

ぜひお読み頂きたい外部サイトの記事
【14】2019/7 高校講話レジュメ例 「命とクルマ、遺された親からのメッセージ」 - 交通死「遺された親」の叫び
【14】2019/7 高校講話レジュメ例 「命とクルマ、遺された親からのメッセージ」 - 交通死「遺された親」の叫び

目次1 1 伝えたいこと2 2 被害の実相2.1 (1)歩行者や自転車の被害は「通り魔殺人」的被害。「事故」ではなく「交通犯罪」2.2 (2)交通被害は死亡事件だけでなく深刻な後遺障害も。重傷は死亡の

blankremember-chihiro.info

ビジネスを今後も続けるための おすすめ

完成したCMYK画像データと元のグレースケール画像データの濃さの差について

 画像データの網点の濃さについては、グレースケール画像を作成したときに適切なドットゲインに変換しているので、そのときに決定させています。

 CMYK画像データに写した結果、CMYK画像に埋め込まれているカラープロファイルの内容に従ったドットゲインで画像が表示されるため、元のグレースケール画像とは見た目の濃さが変わる場合もあります。

 しかし、単純にグレースケール画像をペーストしただけなので、グレースケール画像の段階で決定させた網点の濃さはそのまま維持されています。

 よって、CMYK画像データの見た目の濃さが元の画像と違っていても心配いりません。

 以上、モノクロ写真をグレースケール画像でなくCMYK画像のK版かC版かM版かY版で作る方法をご紹介しました。


 

参考記事

Photoshopの本

カラーマネジメントの本

フォトレタッチの本

当事務所について

blank

平間フォトレタッチ事務所

写真や種々のデータの色の問題など、芸術センスでは解決できない画像の色補正、フォトレタッチ、その他当ブログで扱っているような分野のご相談をお寄せいただけますと幸いです。

最近の業務の例

  • 商品の色測定、商品写真の色調補正
  • 建築物の写真の明るさ・色補正、歪み補正、人物・電線・電柱・車等の不要物消去、空合成など
  • 建築物の写真の外壁等を指定色に変更する処理
  • 曇天時に撮影した建築物の写真を晴天時の写真に変更する処理
  • 素材用写真の明るさ調整・レタッチ
  • アイドル・タレント等の写真のレタッチ・切り抜き
  • ファッション誌の写真のレタッチ
  • 結婚写真の明るさ・色補正、レタッチ
  • ウェブ用・印刷物用のプロフィール写真のレタッチ
  • フィルムスキャン後のデータの色調補正等
  • 写真・グラフィックのプリンター出力業務
      など

関連するコンテンツ

-グレースケール・モノクロ画像の知識, Photoshopの使い方
-,

© 2021 カラーマネジメント実践ブログ 〜フォトレタッチの現場から〜