カラーマネジメント関連機器

ディスプレイのカラーマネジメントをするために必要なツール

2016年7月7日

 測色器と付属品一式がセットになったカラーマネジメントツールは、少しずつ内容が違う種類がたくさんあってまぎらわしく、どれを購入すれば良いかわからない方も多いのではないでしょうか。

 どのような用途でどのツールを使えば良いかについて、別の記事で書いていますが、ここではすでに家にあるディスプレイのカラーマネジメントをしたい場合に必要な機器を抜き出してご紹介します。

※このページに掲載する内容はあくまで参考情報です。最終的にはメーカーのサイトや購入先にご確認ください。

ビジネスや創作活動を今後も続けていくための おすすめ

目次

はじめに 社会的責任を果たしているメーカーの製品を購入する

 電子機器の製造で使用される原料等には、深刻な国際問題が関係しています。

 当然ながら、機器を使用する私たちユーザーもそれら国際問題の当事者の一人です。

 そのため、カラーマネジメント関連機器を買う場合は社会的責任を果たしているメーカーの製品を選びましょう。

武装勢力や児童労働と関わりのある原料を使っていないかどうか

 報道によれば、電子機器の製造に必要な鉱物は武装勢力の資金源になっている鉱山で生産されたものもあるということです。

資料映像

【1】スマホ★パソコン★暴力★コンゴ(報道の魂 2015年4月放送)

 また、原料の採掘作業において児童労働が行なわれていることも明らかになっています。

参考ウェブページ

 私たちとしては、そういった武装勢力が支配している鉱山で生産された鉱物を使用していない製品を選ぶ必要があります。

 電子機器を購入し使用する側の責任として、紛争や児童労働などに関わりのない鉱物を使用しているかどうかなど、製造メーカーがきちんと管理された道筋で原料を調達しているかどうかを確認しましょう。

 メーカーのウェブサイト等で原料調達に関する取り組みについて記載があり、会社によっては報告書などが公開されています。
 報告書を見ると、この期間にこのように調査しました、と書いてあったり、このように調査しましたが調べきれませんでした、と書かれていたりします。

 また、メーカーによっては、ウェブサイトでCSRのページ自体がみつからない、武装勢力の資金源になる鉱物調達を避けるよう調査していると書いてはいるものの、報告はない、といったところもあります。

製品の廃棄まで丁寧に説明しているかどうか

 電子製品はいずれ壊れます。

 良心的な製造メーカーの場合、ウェブサイトで製品の回収などについて分かりやすく丁寧に説明しています。
 例えばPCリサイクルの仕組みで回収される対象の製品であれば、回収申し込みもウェブサイトから行えるようになっていたりします。

 そのように、機器類の廃棄に至るまで自社製品に責任を持とうとしている良心的なメーカーの製品を選びましょう。

その他 メーカー企業のCSRに関するウェブページを確認する

 環境、人権、その他色々な分野において、私たちが持続可能な活動を続けるために、社会的責任を果たしながら生産活動をしている企業の製品を選びましょう。

参考の本

楽天ブックス Amazon

資料映像

カラーマネージメント技術は人のためにある。
命の尊厳について学ぶサイト

ビジネスを今後も続けるための おすすめ

普通のモニターもソフトウェアキャリブレーションが行える

 ハードウェアキャリブレーションが行えるカラーマネジメントモニターというものがあります。
 カラーマネジメントモニターはモニター自体に白色点の色をはじめとした表示特性を細かく調整したりする機能が備わっています。

 一方、普通のPCモニターもソフトウェアキャリブレーションを行うことは可能です。
 モニター自体には細かい調整機能が付いていなくても、ソフトウェアキャリブレーションをすることでモニターに送る映像の信号の方に補正を加えて表示を調整することができます。

カラーマネージメント技術は人のためにある

今あるディスプレイの色を、簡単にコントロールしたい場合

X-Rite「i1Display Studio(アイワン・ディスプレイ・スタジオ)」

 あまり詳しいことは分からないけれども、できるだけ簡単な操作でディスプレイの表示を正確にしたいという場合、i1Display Studio(アイワン・ディスプレイ・スタジオ)を使用すると良いでしょう。

楽天市場 Amazon

メーカーのページ

輝度 1000nitsまで測定可能なので、問題ない

 i1Display Studioで輝度は1000nits(cd/m2まで測定可能ということです。

 一般的なパソコンのモニターのキャリブレーション では80〜120cd/m2くらいの範囲で調整できれば問題ありません。
 少し特殊な事情で輝度を高く調整する必要がある場合でもせいぜい160cd/m2くらいまで調整できれば問題ないでしょう。

 よって、輝度に関して、ごく一般的なモニターキャリブレーションを行うならi1Display Studioで問題ありません。

白色点 D50、D55、D65、D75、測定値、等に調整可能なので問題ない

 i1Display Studioは、モニターの白色点の色についてD50、D55、D65、D75、測定値、などを目標にしてキャリブレーション できます。

 ごく一般的なモニターキャリブレーションならD50、D65が選べれば問題ありません。
もう少し細かく調整したい場合でも、D50、D55、D65、D75、測定値、のいずれかを目標にできるならだいたい問題ないでしょう。

ガンマ 2.2に調整できるので問題ない

 i1 Display Studioではモニターのガンマを2.2、sRGBと同じガンマ、その他カスタム設定、が可能です。

 よほど特別な事情がない限りはモニターガンマは2.2に設定できれば問題ありません。
 よって、ごく一般的なモニターキャリブレーションをするならi1Display Studioのガンマの調整可能な範囲で十分です。

当ブログ参考記事

datacolor「SpyderX Pro」

 ごく初歩的なモニターキャリブレーションはdatacolor「SpyderX Pro」でも問題なくできるでしょう。

楽天市場 Amazon

メーカーのページ

輝度については不明

 様々な資料を探しても、SpyderX Proの輝度の調整範囲についての記載は見つかりませんでした。

 メーカーの人か店の人に聞かなければ詳しい仕様は分かりません。

 写真などを扱うためのごく一般的なモニターキャリブレーションなら、80〜120cd/m2くらいの範囲で輝度を調整できれば足ります。

白色点の色 5000K、5800K、6500K、に調整可能なので問題ない

 SpyderX Proでは、白色点の色を5000K、5800K、6500Kに設定可能ということです。

 ごく一般的なモニターキャリブレーションなら、白色点の色は5000K6500Kに設定できれば問題ありません。

 もう少し細かく5500Kや6900Kなどに調整したい、という場合はSpyderX Proより上位の機種が必要になります。

当ブログ参考記事

今あるディスプレイと、今あるプロジェクターの表示を簡単にコントロールしたい場合

X-Rite「i1Display Studio(アイワン・ディスプレイ・スタジオ)」

 あまり詳しいことは分からないけれども、できるだけ簡単な操作でディスプレイの表示を正確にしたいという場合、i1Display Studio(アイワン・ディスプレイ・スタジオ)を使用すると良いでしょう。

 i1Display Studioはプロジェクターのキャリブレーションもできます。

楽天市場 Amazon

メーカーのページ

輝度 1000nitsまで測定可能なので、問題ない

 i1Display Studioで輝度は1000nits(cd/m2まで測定可能ということです。

 一般的なパソコンのモニターのキャリブレーション では80〜120cd/m2くらいの範囲で調整できれば問題ありません。
 少し特殊な事情で輝度を高く調整する必要がある場合でもせいぜい160cd/m2くらいまで調整できれば問題ないでしょう。

 よって、輝度に関して、ごく一般的なモニターキャリブレーションを行うならi1Display Studioで問題ありません。

白色点 D50、D55、D65、D75、測定値、等に調整可能なので問題ない

 i1Display Studioは、モニターの白色点の色についてD50、D55、D65、D75、測定値、などを目標にしてキャリブレーション できます。

 ごく一般的なモニターキャリブレーションならD50、D65が選べれば問題ありません。
もう少し細かく調整したい場合でも、D50、D55、D65、D75、測定値、のいずれかを目標にできるならだいたい問題ないでしょう。

ガンマ 2.2に調整できるので問題ない

 i1 Display Studioではモニターのガンマを2.2、sRGBと同じガンマ、その他カスタム設定、が可能です。

 よほど特別な事情がない限りはモニターガンマは2.2に設定できれば問題ありません。
 よって、ごく一般的なモニターキャリブレーションをするならi1Display Studioのガンマの調整可能な範囲で十分です。

プロジェクターのキャリブレーションも可能

 i1Display Studioはプロジェクターのキャリブレーションも可能です。

 i1Display Studioのソフトの指示に従って操作して、プロジェクターのプロファイルを作成します。
 プロファイルが完成したら、パソコンにプロジェクターを接続して投影し、パソコンの環境設定などのディスプレイプロファイルの設定欄で先ほど作成したプロジェクターのプロファイルを指定します。
 そうするとプロジェクターがキャリブレーションされた状態になります。

当ブログ参考記事

今あるディスプレイと、今あるプロジェクターの表示を、業務用に細かくコントロールしたい場合

i1Display Pro(アイワン・ディスプレイプロ)

 ディスプレイのプロファイル作成と、プロジェクターのプロファイル作成等ができ、かつ各種の設定が細く行える、i1Display Pro(アイワン・ディスプレイプロ)を使うと良いでしょう。

楽天市場 Amazon

メーカーのページ

輝度、白色点、ガンマ、とも細かく設定可能

 輝度目標は一般的なキリの良い数値で設定したり、数値で細かく設定したり、用紙の明るさを測定して設定する、など色々できます。
 白色点の色も、一般的なキリの良い数値で設定したり、数値で細かく設定したり、用紙の色を測定して設定する、など色々できます。
 ガンマも数値で色々と設定できます。

 写真の業務などで特殊な環境を作らなければならない場合でもだいたい対応できます。

プロジェクターのキャリブレーションも可能

 i1Display Proにはプロジェクターのプロファイル作成機能も付いているので、プロジェクターのキャリブレーションができます。

当ブログ参考記事

datacolor SpyderX Elite

 SpyderX Eliteはdatacolorのディスプレイキャリブレーションツールの中で一番上位の機種です。
 一番上位の機種ということで、ある程度複雑なことができるでしょう。

楽天市場 Amazon

メーカーのページ

輝度については不明

 輝度の調整に関する仕様は、資料を探しても確認できませんでした。
 詳しくはメーカーの人か店の人に聞かなければ分かりません。

色温度、ガンマ

 色温度は3000K〜13000Kの範囲で設定可能ということです。
 ガンマは0.5〜3.0の範囲で設定可能ということです。

 普通にモニターキャリブレーションをする場合の設定範囲としては問題ないでしょう。

 用紙の測定値を色温度の目標にする、などの機能があるのかどうかは、資料を探しても確認できませんでした。
 詳しくはメーカーの人か店の人に聞かなければ分かりません。

プロジェクターのキャリブレーションも可能

 SpyderX Eliteはプロジェクターのキャリブレーション機能も付いているということです。

当ブログ参考記事

ディスプレイキャリブレーションツールの機能比較

X-Rite社の製品の機能比較

 各種ディスプレイキャリブレーションツールの機能比較が、X-Rite社のページに掲載されています。(英語です)

 以下のページの「ソリューション紹介パンフレット」という欄に、カラーマネジメントツールの機能比較の表があります。

 以下のページから「カタログ」のリンク先へ進むと、i1シリーズの各機種の機能が短くまとめられたリーフレットのようなものがダウンロードできます。
 0円のカタログを購入するような仕組みになっています。

datacolorの製品の機能比較

 SpyderXの公式サイトに、SpyderX Eliteと SpyderX Proの機能比較表があります。

SpyderXの機能比較のページ

動画を扱う業務などに対応した上位機種のモニターキャリブレーションツール

 印刷用やWeb用の写真など、一般的な画像を扱う作業なら上記のモニターキャリブレーションツールがあればほとんど問題ありません。

 この他に、動画を扱う業務などに対応した上位機種のモニターキャリブレーションツールがあります。

 当方は一般的な画像データを扱う業務が専門で、それ以外の業界については詳しくありませんが、上位機種の製品の例を以下にあげます。

i1Display Pro Plus

X-rite エックスライト ディスプレイキャリブレーションツール i1Display Pro Plus アイワン・ディスプレイ・プロ・プラス KHG1038

楽天市場 Amazon

メーカーのページ

補足 総合的なカラーマネジメントツールにはモニターキャリブレーション機能が含まれている

 カラーマネジメントツールには、モニター専用のツールなどの他に、プリンターやその周辺の機器のカラーマネジメント機能一式が含まれているツールがあります。

 そのような総合的なカラーマネジメントツールにはモニターキャリブレーション機能も含まれています。

 モニター専用のキャリブレーションツール以外で、モニターキャリブレーション機能を含むカラーマネジメントツールの一例を以下にあげます。

モニターキャリブレーション機能を含むカラーマネジメントツールの一例

  • i1 Studio
  • i1 Photo Pro 2
  • i1 Photo Pro 3
  • i1 Photo Pro 3 Plus
  • i1 Publish Pro 2
  • i1 Publish Pro 3
  • i1 Publish Pro 3 Plus
  • SpyderX Studio
  • Spyder X CAPTURE PRO

など

 以上、使用中の普通のディスプレイのカラーマネジメントをしたい場合に必要な機器をご紹介しました。

当ブログ参考記事


ビジネスの存続に関わる重要事項 消費税・複数税率・インボイス制度

 消費税10%と複数税率に伴って導入された「インボイス制度」の影響で、かなりの数のフリーランス等の個人事業主や中小業者が廃業に追い込まれることが予想されています。
以下は当事務所加盟の商工会が制作したインボイスの説明動画とウェブページです。

※インボイス制度の本格実施は2023年10月

カラーマネジメントの本

当事務所について

平間フォトレタッチ事務所

写真や種々のデータの色の問題など、芸術センスでは解決できない画像の色補正、フォトレタッチ、その他当ブログで扱っているような分野のご相談をお寄せいただけますと幸いです。

最近の業務の例

  • 商品の色測定、商品写真の色調補正
  • 建築物の写真の明るさ・色補正、歪み補正、人物・電線・電柱・車等の不要物消去、空合成など
  • 建築物の写真の外壁等を指定色に変更する処理
  • 曇天時に撮影した建築物の写真を晴天時の写真に変更する処理
  • 素材用写真の明るさ調整・レタッチ
  • アイドル・タレント等の写真のレタッチ・切り抜き
  • ファッション誌の写真のレタッチ
  • 結婚写真の明るさ・色補正、レタッチ
  • ウェブ用・印刷物用のプロフィール写真のレタッチ
  • フィルムスキャン後のデータの色調補正等

など

関連するコンテンツ

-カラーマネジメント関連機器
-, , ,

© 2020 カラーマネジメント実践ブログ 〜フォトレタッチの現場から〜