カラーマネジメント関連機器

ColorEdge® CS2740のスペック フォトレタッチに十分 動画編集にも

投稿日:2019年11月26日 更新日:

EIZO 27型カラーマネージメント液晶モニター / 4K UHD/Adobe RGB99% / USB Type-C 60W PD/ 5年間長期保証 / ColorEdge CS2740-BK

 AdobeRGBをほぼカバーし、A3ノビ実寸とツールパレットを並べて表示でき、解像度がUHDの27型カラーマネジメントモニターにEIZO®のColorEdge® CS2740があります。
 このディスプレイはフォトレタッチ作業をするにも十分で、動画編集などフォトレタッチ以外の分野にも向いています。
 ここでは、フォトレタッチ用途の側面から、CS2740の主なスペックについてみてみます。

目次

CS2740はAdobeRGBカバー率99%、解像度UHD、27型のカラーマネジメントモニター

 CS2740は色域がAdobeRGBカバー率99%、高解像度のUHD、画面が27型の高解像度カラーマネジメントモニターです。

CS2740


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キャリブレーションを行うために必要な別売りの測色器 EX4

外付けキャリブレーションセンサー EX4

CS2740と測色器EX4のセット

ColorEdge CS2740・EX4センサーセット

CS2740の表示色域 AdobeRGBカバー率99%

 カラーマネジメントモニターを購入する方が一番気になると思われる色域については、AdobeRGBカバー率99%ということです。

 フォトレタッチ作業に十分です。

補足説明 表示可能な色域がAdobeRGBをカバーしていないとAdobeRGBのデータを扱えないわけではない

 ディスプレイの表示可能な色域がAdobeRGBをカバーしていないと、AdobeRGBのデータを扱えない、というわけではありません。

 カラーマネジメントの仕組みは、AdobeRGBの色域を持ったデータをsRGBしか表示できないディスプレイでも扱えるようになっています。

当ブログ参考記事

ウェブサイトを見るときなど、AdobeRGB色域で支障がある時は「sRGBモード」にすると良い

 一般的なsRGBくらいのディスプレイで自然に表示されるものが、広色域のディスプレイではかなり彩度が高く表示されたりすることがあり得ます。

 例えば、カラーマネジメントに対応していないウェブブラウザを使ってウェブサイトを閲覧するときなどです。

 そのような場合は、自分のディスプレイの色域が他の多くの人のディスプレイより広いために逆に使いにくい、ということになります。
 そこで、モニターの表示設定にある「sRGBモード」などを使って表示することで解決できます。

CS2740は画面の解像度が高解像度のUHD

 CS2740は画面の解像度が4K UHDとなっています。
 画素密度164ppi、解像度UHD(3840x2160ピクセル)の表示が行えます。

 同じ27型のカラーマネジメントモニターでも、CS2731とCS2740の大きな違いはこの解像度です。

 CS2731は画素密度109ppi、解像度2560x1440ピクセルです。

 解像度が高いため、画面全体を使えば4Kコンテンツを等倍で確認したりでき、最近の高解像度の動画のデータを扱う用途にも使えます。

フォトレタッチならUHDの高解像度でなくても足りる場合が多い

 フォトレタッチの用途なら、画素密度164ppi、UHD(3840x2160ピクセル)という高解像度のモニターでなくても、CS2410など一般的な解像度のモニターで足りる場合が多いです。

写真の最終出力がプリンター出力の場合

 最終的にプリンターで出力して作品とする写真のレタッチ作業をするとします。

 この場合、最終的な写真の品質は、写真のデータとプリンターの性能によります。

 フルHDのモニターでレタッチしても、UHDのモニターでレタッチしても、仕上げた写真のデータが同じ品質で、同じプリンターで印刷するなら、同じ品質の写真が出来上がります。

 モニター表示はあくまで画像処理中の画像データを確認するためのもので、レタッチ作業がしやすければそれで足りるということになります。

 どのような方式のプリンターであれ、現在のプリンターはかなり高精細な写真出力が可能なので、UHDなどの高解像度モニターの方が精密に画像を確認できて作業しやすいという人もいるでしょう。

 一方、一般的なフルHDくらいのモニターで写真を表示できれば作業のしやすさに問題はない、という人もいるでしょう。

 モニター解像度はお好み次第です。

ウェブサイト掲載用の写真をレタッチする場合

 ウェブサイト掲載用の写真をレタッチする場合、最終出力はウェブサイトを閲覧する人が使用している端末のモニター表示ということになります。

 たいていの場合ウェブサイトは不特定多数の人が閲覧するもので、使用されるモニターも様々でしょう。
 パソコンで閲覧する場合、UHDの高解像度モニターで閲覧する人は少なく、多くの人がフルHDくらいのPCモニターあたりで閲覧するでしょう。

 一方、スマホなどのモバイル端末の場合、最近のディスプレイは画素密度が356ppiや458ppiなど、高精細な製品が出ています。

 よって、パソコンでの閲覧を想定してレタッチするなら、UHDの高解像度モニターを使用しなくても、最終的に写真が表示される多くの環境に少しは近いと思われる一般的なフルHDくらいのモニターで足りるかもしれません。

 一方、スマホなどのモバイル端末の高い画素密度のディスプレイで閲覧されることを考えて、レタッチに使用するモニターもできるだけ画素密度の高いモニターの方が作業しやすいと思う人もいるかもしれません。
 画素密度が高いモニターを使っているなら、低い解像度のモニターを再現したければ設定で解像度を下げれば済みます。

 画素密度が高くても低くても写真は正確に表示できるので、モバイル機器で閲覧される写真であっても、最終的に表示されるディスプレイに近い画素密度で表示しなくてもレタッチできるという人もいるでしょう。

 このように、ウェブサイト掲載用の写真のレタッチ作業なら、モニター解像度はお好み次第ということになります。

高解像度の表示装置に表示する写真をレタッチする場合

 業務の内容によっては、何か高解像度の表示装置に表示するための写真をレタッチする、というような場合もあるかもしれません。

 そのような場合は最終出力は高解像度の表示装置の表示ということになります。

 よって、最終出力と近い状態を再現できるUHDなどの高解像度モニターを使用すると作業はしやすいでしょう。

動画を編集するなら高解像度モニターが向いているようである

 動画の場合、最終的にはたいてい液晶モニターなどに表示して鑑賞するでしょう。
 よって、動画の場合、画像データの最終出力に相当するものはテレビなど映像鑑賞用のモニターの表示ということになります。

 モニターに表示するものが最終的な状態であり、最近は4Kテレビやその上のものもあったりするので、、動画編集作業は最終的な表示に近い表示をできるようUHDなど高解像度のモニターを使った方がやりやすいようです。

 当ブログ運営者の私は業務で静止画しか扱っていないので、動画編集についてはあまり詳しくはわかりません。

専用キャリブレーション用ソフトは「ColorNavigator7」

 キャリブレーション用ソフトウェアは「ColorNavigator7」を使います。
 「ColorNavigator7」を使うことで、ハードウェア・キャリブレーションができます。

ハードウェア・キャリブレーションとは

 ハードウェア・キャリブレーションは、パソコンから送られてくる映像の信号を変更せずに、ディスプレイの内部で白色点・ガンマ・輝度を調整する方法です。映像の信号を減らさずに調整できるので画質が劣化しません。

「ColorNavigator7」以外のキャリブレーション用ソフトは使えるのか

 「ColorNavigator7」以外のキャリブレーションソフトも一応使えます。
 例えば、x-rite®「i1 Display Pro」の付属キャリブレーションソフトも使えます。

 しかし、「ColorNavigator7」以外のキャリブレーション用ソフトを使用した場合はソフトウェア・キャリブレーションを行うことになり、カラーマネジメントモニターを使っている意味があまりなくなります。

 よって、CS2740を使うときにあえて「ColorNavigator7」以外のキャリブレーションソフトを使うことはあまりないでしょう。

ソフトウェア・キャリブレーションとは

 ソフトウェア・キャリブレーションとは、パソコンから送り出される映像の信号自体の各成分を減らして白色点の色温度・ガンマ・輝度を調整する方法です。映像の信号を減らして調整するため、少し画質は劣化します。

CS2740は測色器外付けのディスプレイ

 「CS2740」は測色器は内蔵されていません。
 キャリブレーションするときに測色器を外付けして使用します。

どのような測色器が使えるのか

 「ColorNavigator7」に対応している測色器であればハードウェア・キャリブレーションができます。

 以下は使用可能な測色器の一例です。
(EIZO®のウェブサイト内の「ColorNavigator7」の紹介ページに使用可能なキャリブレーションセンサーの一覧があります)

ColorNavigator7のページ

ディスプレイのキャリブレーションをするだけなら

  • i1 Display Pro
  • i1Studio
  • i1 Display 3
  • EX4
  • SpyderX
  • i1Pro2

など。

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i1 Studio

X-rite エックスライト i1Studio アイワンスタジオ KHG1701

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EX4

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スマホなどのモバイル機器のICCプロファイルをつくる機能も使いたい場合

 「ColorNavigator7」にモバイル機器のICCプロファイル作成機能があるかどうかは当方では未確認です。

 ちなみに、以前のColorEdge用の専用キャリブレーションソフト「ColorNavigator6」にはモバイル機器のICCプロファイルをつくる機能があります。
 この機能を使うためには、対応している分光測色計を使用する必要があります。

 CS2740はColorNavigator6には対応していないようです。

カラーマネジメントモニター EIZO® ColorEdge® CS2740 その他の主なスペック

液晶パネルの種類 IPS

 フォトレタッチ作業に十分です。
 IPSパネルは、液晶セルの液晶分子の配列方法で最も一般的なTNのパネルの視野角が狭いという欠点を解消した方式です。
 現在カラーマネジメントディスプレイとして販売されているディスプレイはほとんどIPSパネルを使っているようです。

サイズ 27型

 27型であればフォトレタッチ作業に十分です。

 画像データ以外にレイアウトもの作業も行っている人で、A3ノビを実寸で表示して、ツールバーも並べて表示するような作業が必要なら27型は便利でしょう。

 複数の画像データを並べて作業する必要がある場合も、27型なら便利でしょう。
 例えば色の見本とする過去の商品写真のデータを何枚か表示し、その商品写真を参照しながら別の写真の商品の色を調整するような作業では、余裕があって便利です。

 一方、1枚の写真を表示して普通にフォトレタッチを行うだけなら、23型くらいでも十分間に合います。

画素密度 164ppi

 画素密度は164ppiということで、フォトレタッチ作業には十分です。

表示色

 「約10億7374万色:10-bit対応(約278兆色中/16-bit LUT)ということで、10-bit表示も可能ということで写真の作業に十分で問題ありません。

 8-bit表示を行う場合でも実際に表示する色数より多い情報を使って計算した後に表示を行うので、色再現・階調表現など写真の作業に十分で問題ありません。

 一般的な写真のデータにとどまらず、CGその他の作業を行う人で10-bit表示が必要な人なら、CS2740で10-bit表示を行って作業できます。

 なお、普通の写真を扱うフォトレタッチ作業なら、たいていは8-bit表示で足ります。

当ブログ参考記事

視野角(水平/垂直、標準値) 178°/178°

 液晶表示モードの種類はIPSであることで、視野角は広めの178°です。
 フォトレタッチ作業に問題ありません。

輝度 350cd/m2

 フォトレタッチ作業に十分です。

 フォトレタッチなら通常は80〜120cd/m2くらいの範囲で作業します。

 スマホなどの初期状態くらいの明るさを再現して作業する場合にも、160cd/m2前後にできれば十分なので、350あれば問題ありません。

コントラスト比 1000:1

 フォトレタッチ作業に十分です。

応答速度 10 ms(中間階調域)

 写真の作業をするときには特に問題ありません。

ゲーム用のディスプレイ

 ゲーム用のディスプレイなどは応答速度が速い必要があるので3msや1msなどの機種もあります。
 そういったディスプレイは、応答速度が速い代わりに液晶表示モードの種類がTNなどであるため視野角が狭目で、画質もカラーマネジメント対応ディスプレイに比べると低いです。

Quick Color Match対応

 写真などをプリンターで印刷するとき、カラーマネジメントにそれほど慣れていなくても、ソフトがカラーマネジメント関連の設定をしてくれるソフト「Quick Color Match」に対応しています。

 「Quick Color Match」に対応しているプリンター、対応している用紙を使うことで、「Quick Color Match」がカラーマネジメントの設定をしてくれるので、設定を間違わずにうまく出力しやすくなるというものです。

メーカーのページ

各色覚の人にとっての見えにくさを確認できるソフト「UniColor Pro」に対応

 血液型と同じように、ものの見え方にもいくつかタイプがあり、グラフィックを作るときはどのような色覚の人にとっても見やすいものになっているか確認する必要があります。

 CS2740は各色覚の人にとっての見えにくさを確認できるソフト「UniColor Pro」に対応しています。
 このソフトはEIZOのウェブサイトでダウンロードできます。

メーカーのページ

表示モード

 AdobeRGB、sRGB、Calibration(CAL)、といったモードがあります。

 sRGBモードがあるので、sRGBにしてウェブ用画像を確認したりできます。

スマホ等のデバイスのエミュレーションはできないようである

 デバイスのエミュレーション機能は、スマホなど他の表示装置の表示特性をディスプレイで再現する機能です。

 ColorNavigator7ではデバイスのエミュレーションは今後対応する予定ではあるようです。

 ただし、ColorNavigator6ではデバイスのエミュレーション機能を使えるのはCGシリーズだったので、ColorNavigator7でもし対応したとしてもCSシリーズでは使えない可能性があります。

 モバイル機器の表示のICCプロファイルを作成する機能についても、ColorNavigator7にあるのかどうか、CSシリーズに対応しているのかどうか、当方では未確認です。

 よって、モバイル機器の表示特性をパソコンのモニターで再現したい、というような少し複雑な作業をしたい場合は、店の人に聞く必要があります。

CS2740は一般的なフォトレタッチ作業やレイアウトものの作業に十分で、動画も扱える

 以上のように、CS2740は一般的なフォトレタッチ作業やレイアウトものの作業の両方に十分なカラーマネジメントモニターです。

 さらに、高解像度のUHDのモニターであり、一般的なフォトレタッチ用途に必要な条件以上の仕様で、動画も扱えるようなモニターです。

 一方、モニター上でモバイル機器の表示をエミュレーションするなどの複雑な作業環境を作らなければならない場合は、他のカラーマネジメントモニターを検討する必要があるでしょう。

 以上、フォトレタッチ用途の側面から、CS2740の主なスペックについてみてみました。

ColorEdge CS2740

CS2740


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当ブログ参考記事

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