カラーマネジメントの基本 カラーマネジメント関連機器

カラーマネジメントツール 結局どれを買えば良いのか

投稿日:2016年1月4日 更新日:

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 測色器と付属品一式がセットになったカラーマネジメントツールは、少しずつ内容が違う種類がたくさんあってまぎらわしく、どれを購入すれば良いかわからない方も多いのではないでしょうか。

 ここでは、どういう用途ならどれを買えば良いかご紹介します。

※このページに掲載する内容はあくまで参考情報です。最終的にはメーカーのサイトや購入先にご確認ください。

目次

社会的責任を果たしているメーカーの製品を購入する

 電子機器の製造で使用される原料には、深刻な国際問題が関係しています。

 当然ながら、機器を使用する私たちユーザーもそれら国際問題の当事者の一人です。

 そのため、カラーマネジメント関連機器を買う場合は社会的責任を果たしているメーカーの製品を選びましょう。

武装勢力や児童労働と関わりのある原料を使っていないかどうか

 報道によれば、電子機器の製造に必要な鉱物は武装勢力の資金源になっている鉱山で生産されたものもあるということです。

参考ウェブページ

 また、原料の採掘作業において児童労働が行なわれていることも明らかになっています。

参考ウェブページ

 私たちとしては、そういった鉱山で生産された鉱物を使用していない製品を選ぶ必要があります。

 電子機器を購入する場合、紛争や児童労働などに関わりのない鉱物を使用しているかどうかなど、製造メーカーがきちんと管理された道筋で原料を調達しているかどうかを確認すると良いでしょう。

 信頼できる製造会社であれば、ウェブサイト等で原料調達に関する取り組みについて記載があり、会社によっては報告書などが公開されています。
 社会的責任に関する情報を探しても見つからない会社もあります。

参考ウェブページ

製品の廃棄まで丁寧に説明しているかどうか

 電子製品はいずれ壊れます。

 良心的な製造メーカーの場合、ウェブサイトで製品の回収などについて分かりやすく丁寧に説明しています。
 例えばPCリサイクルの仕組みで回収される対象の製品であれば、回収申し込みもウェブサイトから行えるようになっていたりします。

 そのように、機器類の廃棄に至るまで自社製品に責任を持とうとしている良心的なメーカーの製品を選びましょう。

その他 メーカー企業のCSRに関するウェブページを確認する

 環境、人権、その他色々な分野において、メーカー企業が社会的責任を果たしながら生産活動をしているかどうか、ウェブサイトのCSRに関するページを確認しましょう。

 社会的責任を真面目に果たそうとしている企業の製品を選んで、応援しましょう。

家にあるディスプレイのカラーマネジメントをしたい場合

 カラーマネジメントモニターではない、普通のディスプレイでも、キャリブレーションツールを使用してソフトウェアキャリブレーションが可能です。
 すでに家にある普通のディスプレイのキャリブレーションを行って、カラーマネジメントをしたい場合に必要な機器をご紹介します。

家にあるディスプレイの色を、簡単にコントロールしたい場合

X-Rite「ColorMunki Smile(カラーモンキー・スマイル)」

 あまり詳しいことは分からないけれども、専門知識なしに、また細かい設定もなしで、趣味の使用のレベルで構わないのでディスプレイの表示を正確にしたいという場合、ColorMunki Smile(カラーモンキー・スマイル)を買うと良いでしょう。

その他の販売店

メーカーの製品紹介ページ

当ブログ参考記事

その他の類似製品 Datacolor社 Spyder®5EXPRESS

 カラーモンキー・スマイルと類似の製品では、Datacolor社のSpyder5EXPRESSがあります。
 EIZO®の測色器外付け式のカラーマネジメントモニターに付属している測色器はDatacolor社製です。
 スコット・ケルビー著「Photoshop CS6 Book」の中のカラーマネジメントの章ではDatacolor社「Spyder4Elite」が使用されています。

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家にあるディスプレイの表示を、輝度や色温度を選んで正確にコントロールしたい場合

Spyder5PRO

 上記の製品よりもう少し設定が自分で選べる製品です。色温度やガンマも何種類かから選べるようになっています。
 プロジェクターのキャリブレーションはできないようです。
 詳しくはメーカーの製品紹介ページをご覧ください。

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家にあるディスプレイと、家にあるプロジェクターの表示を、輝度や色温度まで含めて正確にコントロールしたい場合

ColorMunki Display(カラーモンキー・ディスプレイ)

 ディスプレイのプロファイル作成と、プロジェクターのプロファイル作成ができ、かつ輝度や色温度などのキャリブレーション目標の選択肢が多いツールがほしい場合、カラーモンキースマイルより上位のColorMunki Display(カラーモンキー・ディスプレイ)を買うと良いです。

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家にあるディスプレイと、家にあるプロジェクターの表示を、業務用に細かくコントロールしたい場合

i1Display Pro(アイワン・ディスプレイプロ)

 ディスプレイのプロファイル作成と、プロジェクターのプロファイル作成ができ、かつ各種の設定が細く行える、プロ仕様のi1Display Pro(アイワン・ディスプレイプロ)を買うと良いです。

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その他の類似製品 Datacolor社 Spyder®5Elite

 Datacolor社のディスプレイキャリブレーションツールの中で一番上位の機種です。

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ディスプレイキャリブレーションツールの機能比較

X-Rite社の製品の機能比較

 各種ディスプレイキャリブレーションツールの機能比較が、X-Rite社のページに掲載されています。(英語です)

Datacolor社の製品の機能比較

 各種ディスプレイキャリブレーションツールの説明が掲載されており、各製品ページに進むと下の方に機能比較表が掲載されています。
 また、「どの製品が私に合っていますか?」という欄に、Spyder4のものではありますが比較表があります。

プリンターのカラーマネジメントがしたい場合

 すでに家にあるプリンターカラーマネジメントをしたい場合に必要な機器をご紹介します。

インクジェットプリンターから、ある程度正確な色で出力したい場合

 普通のインクジェットプリンターRGBプリンターですので、RGBプリンターのカラープロファイルが作成できるツールを使用します。

i1Studio アイワン・スタジオ

 テストチャートのパッチ数が少ないので少し簡易的ですが、RGBプリンターCMYKプリンターのプロファイルが作成できるi1Studio( アイワン・スタジオ)という製品があります。

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その他類似製品 Datacolor社 SpyderPrint

 SpyderPrintはRGBプリンターのプロファイルのみ作成できるようです。(普通のインクジェットプリンターはRGBプリンターです)

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レーザープリンターから、ある程度正確な色で出力したい場合

 一般的なレーザープリンターはCMYKプリンターですので、CMYKプリンターのカラープロファイルが作成できるツールを使用します。

i1Studio(アイワン・スタジオ)

 テストチャートのパッチ数が少ないので少し簡易的ですが、RGBプリンター、CMYKプリンターのプロファイルが作成できるi1Studio(アイワン・スタジオ)という製品があります。

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カラーマネジメント機能付のレーザープリンタ・LEDプリンターなどはRIPで色管理する

 カラーマネジメント機能が付いたレーザープリンターやLEDプリンターなどがあります。
 そのようなプリンターは、多くの場合プリンター専用のRIPにプリンターのキャリブレーションの機能などがあります。
 そのため、外部のプリンターキャリブレーションツールを使わずにRIPに備わった機能でキャリブレーション作業をするのが普通です。
※RIPは、おおまかに言えば、送られてきたデータからプリンター出力用の版を作る装置です。

 ただしその場合も、測色器はプリンターに付属していなくて、i1Pro2などの測色器だけは別途購入する必要があるかもしれません。

担当者以外はプリンターの設定を操作してはいけない場合でも、キャリブレーションツールは使える

 共同で使っているプリンターなら、担当者以外はRIPの設定の操作は許可されていない場合もあるでしょう。

 そういう場合でも、プリンターキャリブレーションツールを持っていれば、プリンター本体には何も影響を出さずに最低限のキャリブレーションはできます。

 現状のままのプリンターで、他の出力物と同じようにテストチャートを自分のパソコンから送ってプリンター出力します。
 出力したチャートを自分の机に持ってきて測色します。
 完成したプリンタープロファイルを自分のパソコンに保存し、プリンター出力を行うときはそのプリンタープロファイルを使用して出力します。

 そうすれば自分だけはカラーマッチングが実現できます。

 ただし、インクジェットプリンターと違ってレーザープリンター等は色が不安定で、また共同利用のプリンターなら知らないうちに誰かが設定を変更することもあり得るので、かなり頻繁にプロファイルを作らなければならないかもしれません。

インクジェットプリンターから、高い精度で正確な色で出力したい場合

 一般的なインクジェットプリンターはRGBプリンターですので、RGBプリンターのカラープロファイルが作成できるツールを使用します。

i1Photo Pro 2(アイワン・フォトプロ 2)

 テストチャートのパッチも自由に変えられ、高い精度のRGBプリンターのプロファイルが作成できる、i1Photo Pro 2(アイワン・フォトプロ 2)という製品があります。

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レーザープリンターから正確な色で出力したい場合、オフセット印刷のプロファイルを作成したい場合

 一般的なレーザープリンターCMYKプリンターです。
 また、オフセット印刷CMYKプリンターとみなせるので、CMYKプリンターのカラープロファイルが作成できる機能があればオフセット印刷のカラープロファイルが作成できます。

i1Publish Pro 2(アイワン・パブリッシュ・プロ2)

 テストチャートのパッチも自由に変えられ、高い精度のCMYKプリンターのプロファイルが作成できる、i1Publish Pro 2(アイワン・パブリッシュ・プロ2)という製品があります。

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カメラでの写真撮影をカラーマネジメントしたい

 デジタルカメラでの写真撮影もある程度まではカラーマネジメントできます。予め色彩値が分かっているカラーターゲットを利用してカメラプロファイルの作成とホワイトバランスを行うことで色を管理できます。

 ただし、プリンターの出力用カラープロファイルやディスプレイプロファイルのような高い精度のカラーマッチングはできません。

 あくまで、当てずっぽうではなく数値的に理屈に則って画像入力することでその後の処理の効率を上げる、といった用途です。

ホワイトバランス・露出の調整とカメラプロファイルの作成用のツール

X-Rite®「ColorChecker Passport(カラーチェッカー・パスポート)」

 ColorChecker Passport(カラーチェッカー・パスポート)があればデジタルカメラからの画像入力のカラーマネジメントは一通りできます。
 カメラプロファイル作成用のカラーターゲット、ホワイトバランス用のカラーターゲット、カメラプロファイル作成ソフトなどがセットになっています。

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その他類似の製品 Datacolor SpyderCHECKR24

 SpyderCHECKR24でだいたい上記の製品と同じようなことができるようです。

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その他類似の製品 Datacolor SpyderCHECKR

 SpyderCHECKRは上記の製品よりパッチが多いなど、少し上位の製品です。

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Raw現像時のホワイトバランスと露出の調整のツール

Datacolor SpyderCUBE

 SpyderCUBEは、簡単に言うとABS樹脂でできた立方体に真っ白な部分と真っ黒な部分と何段階かのグレーの部分があるので、Raw現像時にその各部分の数値を見ながらホワイトバランス露出の調整ができるというものです。
 詳しくはメーカーのサイトをご覧ください。

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その他 大きいサイズのカラーターゲット

X-Rite®「ColorChecker Classic(カラーチェッカー・クラシック)」

 カラーチェッカー・パスポートより大きいターゲットが欲しい場合は、ColorChecker Classic(カラーチェッカー・クラシック)があります。
 グレーのパッチもあるので、パソコン上でホワイトバランスを調整するならこれでホワイトバランスもとれます。

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X-Rite® ColorChecker White Balance(カラーチェッカーホワイトバランス)

 ColorChecker White Balance(カラーチェッカーホワイトバランス)はカラーチェッカー・パスポートより大きいサイズのホワイトバランスターゲットです。

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測色器などの電子機器の廃棄方法 〜小型家電リサイクル法に基づいて〜

 電気製品は一定の年数が経てば壊れてしまいます。
 カラーマネジメントツールも測色器などは電子機器なので、一定の年数が経てば壊れてしまいます。

 カラーマネジメントツールの中でも測色器など電子機器が壊れた場合、廃棄方法は気をつける必要があります。

 電子機器はたいてい希少金属が入っているので、単純に「燃やせないゴミ」などに出すとせっかくの希少金属が再利用できなくなるので避けるべきです。

 かといって、引き取ってもらう先を間違えると、国際法の網をくぐって外国へ輸出され、適切に再資源化もされないまま現地で鉛や水銀汚染などが起こり人々が健康被害で苦しむという恐るべき事態が引き起こされます。
 すでにそういった事態は引き起こされ、深刻な状況になっています。

当ブログ参考記事

 以上、どういう用途でどのカラーマネジメントツールを買えば良いかご紹介しました。

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