モニターとプリンターの色を合わせるために、最低限何が必要なのか

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 いいプリンターを買ったがパソコン画面が違い過ぎる、
 カラーマネジメント対応のAdobe®のソフトを使用しているがモニターとプリンター出力の色が違い過ぎる、
 カラーマネジメントディスプレイを購入したがプリンター出力と色が全然合わない、
 そういったことでお悩みの方も多いでしょう。

 ここでは、パソコンのモニター画面とプリンター出力の色を合わせるために、最低限必要なツール等についてご紹介します。

  1. はじめに 社会的責任を果たしているメーカーの製品を購入する
    1. 武装勢力や児童労働と関わりのある原料を使っていないかどうか
    2. 製品の廃棄まで丁寧に説明しているかどうか
    3. その他 メーカー企業のCSRに関するウェブページを確認する
  2. 前段階の確認 プリンターで印刷する時の設定に間違いがないかどうか
  3. モニター画面とプリンター出力のカラーマッチングに最低限必要なもの
    1. プリンタープロファイル作成ツールを省略できる例
    2. プリンタープロファイル作成ツールはたいていモニターキャリブレーション機能も含む
  4. カラーマッチングのための、具体的な製品の例
    1. 1.カラーマネジメントに対応したアプリケーションソフト
      1. Adobe® Photoshop® Elements
      2. Adobe® Photoshop®
      3. Adobe® Illustrator®
    2. 2.ある程度の性能のディスプレイ
    3. 3.ディスプレイ用キャリブレーションソフトと、測色器
      1. Calibrite ColorChecker Display i1 Display Studioの後継機
      2. X-rite® i1Display Studio(販売終了)
      3. datacolor SpyderX Pro
      4. Calibrite ColorChecker Display Pro i1 Display Proの後継機
      5. X-rite® i1Display Pro(アイ・ワン・ディスプレイ プロ)(販売終了)
      6. datacolor SpyderX Elite
    4. 4.プリンタープロファイル作成ツール
      1. Calibrite ColorChecker Studio i1Studioの後継機
      2. X-rite® i1Studio(販売終了)
  5. 補足 プリンタープロファイル作成について
  6. パソコンのディスプレイの廃棄方法について 〜資源有効利用促進法に基づいて〜

はじめに 社会的責任を果たしているメーカーの製品を購入する

 電子機器の製造で使用される原料には、深刻な国際問題が関係しています。

 当然ながら、機器を使用する私たちユーザーもそれら国際問題の当事者の一人です

 そのため、カラーマネジメント関連機器を使う側の責任として、社会的責任を果たしているメーカーの製品を選ぶよう心がけましょう。

武装勢力や児童労働と関わりのある原料を使っていないかどうか

 報道によれば、電子機器の製造に使われている鉱物には、紛争鉱物と呼ばれる武装勢力の資金源になっている鉱山で生産された鉱物もあるということです。

 また、原料の採掘作業において児童労働が行なわれていることも明らかになっています。

紛争鉱物に関する参考の動画

 ムクウェゲ医師が日本で私たちが使う電子機器とコンゴの性暴力の関係等について述べています。

【死者600万人】内戦が続くコンゴで性暴力と戦い続ける医師 【TBS NEWS23】

参考リンク

[目撃する/WITNESS]暴力が支配するコンゴの鉱山
紛争による死者が500万人を超すアフリカ・コンゴ。東部の鉱山で採掘される金やレアメタルが武装勢力の資金源になっている。
コンゴ「武器としての性暴力」と闘う医師に学ぶこと
<コンゴにおける組織的性暴力、「武器としてのレイプ」は悪名高いが、そのサバイバー...
コンゴ民主共和国:スマートフォンの裏に児童労働 : アムネスティ日本 AMNESTY
アップル、サムソン、ソニーなど著名なエレクトロニクス企業は、児童労働など不当に採掘されたコバルトが自社の製品に使われていないかどうかを認識していない。アムネスティ・インターナショナルとアフリウォッチは1月19日、調査報告書の中で明らかにした。

 私たちとしては、武装勢力が関係している鉱山で生産された鉱物が使用されていない製品を選ぶ必要があります。

 電子機器を購入する場合、紛争や児童労働などに関わりのない鉱物を使用しているかどうかなど、製造メーカーのウェブサイトのCSRに関するページ等で確認すると良いでしょう。
 信頼できる製造会社であれば、ウェブサイト等で原料調達に関する取り組みについて記載があり、会社によっては報告書などが公開されています。

 メーカーの報告書を見ると、この期間にこのように調査を行いました、と書かれていたり、このように調査を進めたものの完全には調査しきれませんでした、というようなことが書かれていたりします。

参考リンク

製品の廃棄まで丁寧に説明しているかどうか

 電子製品はいずれ壊れます。

 良心的な製造メーカーの場合、ウェブサイトで製品の回収などについて分かりやすく丁寧に説明しています。
 例えばPCリサイクルの仕組みで回収される対象の製品であれば、回収申し込みもウェブサイトから行えるようになっていたりします。

 そのように、機器類の廃棄に至るまで自社製品に責任を持とうとしているメーカーの製品を選びましょう。

その他 メーカー企業のCSRに関するウェブページを確認する

 環境、人権、その他色々な分野において、メーカー企業が社会的責任を果たしながら生産活動をしているかどうか、ウェブサイトのCSRに関するページを確認しましょう。

 社会的責任を真面目に果たそうとしている企業の製品を選んで、私たち自身の活動も持続可能なものにするよう努力しましょう。

参考書籍

人新世の「資本論」/斎藤幸平
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 「人新生の「資本論」」で先進国から他の貧困国へ環境汚染その他の被害が押し付けられ外部化されていることが説明されています。

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前段階の確認 プリンターで印刷する時の設定に間違いがないかどうか

 キャリブレーション作業やカラープロファイル作成を行うということ以外に、それ以前の原因でディスプレイとプリンターの色が合わないケースが多くあります。
 それは、アプリケーションソフトからの印刷時のプリント設定プリンタードライバーの設定の間違いです。

 例えば、アプリケーションソフトからのプリント設定画面で、プリンタープロファイルの指定が間違っている、といった例が意外に多いです。

 以下の記事をご参照の上、設定の間違いがないかということも確認してみてください。
 設定が正しければ、プリンターメーカー純正紙を使用する場合はプリンター付属のプリンタープロファイルを使用してある程度のカラーマッチングが実現すると思います。

参考記事

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モニター画面とプリンター出力のカラーマッチングに最低限必要なもの

 モニター画面とプリンター出力のカラーマッチングに最低限必要なものは、以下の4つです。

  1. カラーマネジメントに対応したアプリケーションソフト
  2. ある程度の性能のディスプレイ
  3. ディスプレイ用キャリブレーションソフトと、測色器
  4. プリンタープロファイル作成ツール

※プリンターは普通のプリンターで問題ありません。

プリンタープロファイル作成ツールを省略できる例

 上記のうち、プリンタープロファイル作成ツールは省略する場合も多いです。

 プリンタープロファイルを自作するのは他の作業と比べると少しハードルが高いため、プリンター付属のプリンタープロファイルを使用する場合が多いです。
 ただし、プリンター付属のプリンタープロファイルを使う場合は、そのプリンタープロファイルが対応しているプリンターメーカー純正紙を使用する必要があります。

 プリンター付属のプリンタープロファイルを使う以外に、用紙メーカーが提供しているプリンタープロファイルを使うこともできます。
 高級インクジェット用紙ブランドは、主なインクジェットプリンターに対応するプリンタープロファイルを提供してい場合が多いです。
 そのプリンタープロファイルをダウンロードして自分のPCにコピーし、プリンター出力で利用できます。

プリンタープロファイル作成ツールはたいていモニターキャリブレーション機能も含む

 たいていのプリンタープロファイル作成ツールはモニターキャリブレーション機能も含んでいます。

 そのため、プリンタープロファイル作成ツールが用意できれば別途モニターキャリブレーション専用ツールを用意する必要はない場合が多いです。

カラーマッチングのための、具体的な製品の例

 モニター画面とプリンター出力のカラーマッチングに最低限必要なツール類について、具体的な製品をご紹介します。

1.カラーマネジメントに対応したアプリケーションソフト

 以下に、カラーマネジメントに対応したアプリケーションソフトの例をあげます。

Adobe® Photoshop® Elements

 sRGBAdobeRGBしか扱わない場合、簡易的な写真編集だけできれば良い場合は「Adobe® Photoshop® Elements」がおすすめです。

Adobe® Photoshop®

 sRGBAdobeRGB以外のRGBカラースペースも扱ったり、またCMYKデータも扱うなど、色々なカラースペースを扱い、複雑な写真編集もする場合はAdobe Photoshopなどが必要です。

Adobe® Illustrator®

2.ある程度の性能のディスプレイ

 あまりに低性能なディスプレイでは、モニターキャリブレーションツールを使用したソフトウェアキャリブレーションを行ってもまともな表示にならない場合があります。

 そのため、キャリブレーションする場合は、古くて表示が変色してきているなど見ただけできれいな表示ができていないと判断できるようなディスプレイではなく、ほぼ問題なくきれいな表示ができているディスプレイが必要です。

 また、輝度コントラスト色合いなど最低限の調整ができるディスプレイが望ましいです。
 ディスプレイ側で最低限の調整ができないと、モニターキャリブレーションツールで作るディスプレイプロファイルによる補正だけではキャリブレーションしきれない場合があります。

3.ディスプレイ用キャリブレーションソフトと、測色器

 たいていのモニターキャリブレーションツールは、ディスプレイ用キャリブレーションソフト測色器がセットになっています。
 有名なものには以下のものがあります。

Calibrite ColorChecker Display i1 Display Studioの後継機

 X-Riteの写真・映像関連製品の販売がキャリブライト社に移行した結果、i1 Display Studioは販売終了になりました。
 Calibrite社 ColorChecker Displayがi1 Display Studioの後継機だと思われます。

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Calibrite ColorChecker Display Pro i1 Display Proの後継機

 X-Riteの写真・映像関連製品の販売がキャリブライト社に移行した結果、i1 Display Proは販売終了になりました。
 Calibrite社 ColorChecker Display Proがi1 Display Proの後継機だと思われます。

メーカーのページ

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カラーマネジメント対応ディスプレイを使う場合

 2.ある程度の性能のディスプレイ、3.ディスプレイ用キャリブレーションソフトと測色器、の機能を全て含む道具としてカラーマネジメント対応ディスプレイがあります。

 測色器内蔵のカラーマネジメント対応ディスプレイには、ディスプレイ・キャリブレーションソフト・測色器がセットになった製品が販売されています。

 ただし最近は、測色器外付け式の製品の場合は測色器はオプションで別売りになっている場合が多いです。

 オプションの外付け測色器とセット販売のカラーマネジメントモニター、ColorEdge® CS2410がおすすめです。

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4.プリンタープロファイル作成ツール

 「プリンタープロファイル作成ツール」は多くは業務用の高価なものです。
 個人で買える価格の製品は限られてきます。

 ColorChecker Studioはモニターキャリブレーションの機能もあります。
 よって、ColorChecker Studioがあれば、別途ColorChecker Displayのようなモニターキャリブレーションツールを用意する必要はありません

 ColorChecker Studioに限らず、たいていのプリンタープロファイル作成ツールはモニターキャリブレーションの機能も含んでいます。

Calibrite ColorChecker Studio i1Studioの後継機

 X-Riteの写真・映像関連製品の販売がキャリブライト社に移行した結果、i1Studioは販売終了になりました。
 Calibrite社 ColorChecker Studioがi1Studioの後継機だと思われます。

カメラのキタムラ Amazon

メーカーのページ

https://calibrite.com/jp/product/colorchecker-studio/

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 以上の4つのツールがそろえば、パソコン画面とプリンター出力の色を合わせることができます。
 どれか一つでも欠けると、数値的に正確にカラーマッチングすることはできません。

補足 プリンタープロファイル作成について

 プリンタープロファイルを自作する、または作成を依頼する、というのは結構大変です。
 そこで、多くの場合は新規に作らずにプリンターに付属しているプリンタープロファイルを使用して、プリンターメーカー純正紙に印刷する、という方法がとられます。

 この方法のメリットは手間がかからず、難易度が低いことです。

 デメリットは、以下の2点です。

プリンター付属のプリンタープロファイルを使用する場合のデメリット

  • プリンターメーカー純正紙しか使えないこと
  • プリンターの個体差や印刷結果の経時変化などに対応できず、カラーマッチングの精度が落ちる

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パソコンのディスプレイの廃棄方法について 〜資源有効利用促進法に基づいて〜

 モニターとプリンター出力の色を合わせる対策を色々とっていくとき、場合によってはディスプレイを買い替えるような場合も出てくるでしょう。
 そのため、今までのディスプレイ廃棄のことも考える必要があります。
 液晶ディスプレイを廃棄する場合、国内の信頼できるルートで再資源化などの処理がされるようにしなければなりません。

 引き取りを依頼する先を間違えると、国際法に違反して海外へ輸出され、適切に再資源化もされないまま現地で甚大な環境汚染や健康被害を引き起こすということになる恐れがあります。
 そのような事態はすでに進行し、事態はかなり深刻で、もう待ったなしの状況です。

 そのような事態に私たちも知らないうちに加担しているとすれば、写真やグラフィックを美しく仕上げたとしても何の意味もなくなってしまいます。

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 パソコンのディスプレイはいずれ壊れます。  液晶ディスプレイを処分する場合、国内の信頼できるルートで再資源化などの処理がされるようにしなければなりません。  ここではパソコンのディスプレイの適正な廃棄・処分方法について確認...

 以上、パソコンのモニター画面とプリンター出力の色を合わせるために、最低限必要なツール等についてご紹介しました。

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