カラーマネジメントの基本

カメラ液晶画面を基準にPC画面を調整するとカラーマネジメントできない

2017年5月14日

 パソコンのディスプレイの表示を、カメラ背面の液晶モニターの表示に合わせて手動で調整しているケースがあります。
 このようにパソコン画面を調整すると、もう通常のカラーマネジメントの仕組みは利用できません。

 ここでは、カメラ背面の液晶モニターを基準にしてパソコンのモニターを調整すると、通常のカラーマネジメントの仕組みは使えなくなることをご説明します。

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カラーマネジメントでは、機器類はデータが示す色を再現できるように調整する

 カラーマネジメントでは、パソコンのディスプレイ、プリンターなど、色を扱う機器類が、データが示している色を再現できるように調整します。

 その結果、扱っているデータが同じなら、ディスプレイでもプリンターでも同じ色が再現されることになります。

カメラ背面の液晶モニターを基準にしてパソコン画面を調整するとどうなるか

パソコン画面が、データが示している表示を再現できない

 パソコンのディスプレイを、カメラ背面の液晶モニターの表示に合わせて調整すると、パソコン画面の表示はカメラ背面の液晶モニターとは似た表示になります。

 しかし、データが示す色を再現するように調整したわけではないので、データが示している色とは違う色が表示されます。

 RAWデータを現像ソフトで開いて調整しているとき、現像ソフト自体はL*a*b*やXYZなど絶対的に色を示せる表現方法で色を示しています。
 ところが、パソコン画面はカメラの背面液晶モニターに合わせてしまっているので、現像ソフトが示している色とは違う色が表示されてしまいます。

 現像ソフトからAdobeRGBなどのプロファイルを埋め込んでPSDを書き出したとします。
 AdobeRGB® Photoshop®でこのAdobeRGB埋め込みのPSDデータを開くと、絶対的に色を表現できる方法で色が示されます。
 ところが、パソコン画面はカメラの背面液晶モニターに合わせてしまっているので、Photoshopが示している色とは違う色が表示されてしまいます。

パソコン画面とプリンターの印刷結果が合わなくなる

 Photoshopで写真のデータなどを開いて、プリンターから、プリンターメーカー純正紙に、プリンタープロファイルを使って印刷してみます。

 そうすると、カラーマネジメントの仕組みによりほぼデータが示している色に違い色で印刷されます。

 ところが、パソコン画面はカメラ背面の液晶モニターの表示に合わせてしまっており、データが示している色を再現するようには調整されていないため、プリンターの印刷結果とは違う色がパソコン画面に表示されます。

 結果的に、パソコン画面の表示とプリンター出力のカラーマッチングができないことになります。

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現在のカメラの背面液晶モニターのようにICCプロファイルを使ってカラーマネジメントできない機器とのカラーマッチングはしないのが無難

 写真を撮影して、現像やフォトレタッチをして、プリンター出力したりオフセット印刷に使ったりするまでをカラーマネジメントの仕組みに則って進めるには、各デバイスをそのデバイス用のICCプロファイルを使ってカラーマネジメントする必要があります。

 現在のたいていのカメラの背面液晶モニターは、パソコンのディスプレイやプリンター、印刷機などのようにICCプロファイルを使ったカラーマネジメントができません。

 そのため、カラーマネジメントの仕組みに則って作業を進めるためには、カメラ背面の液晶モニターのようにICCプロファイルでカラーマネジメントできない機器はカラーマネジメントできないとしてあきらめます。

 カメラ背面の液晶モニターは大体の確認用として、パソコンでデータを開いた段階から正確に色の情報を扱い始めるのが妥当な進め方です。

パソコンのディスプレイは通常のキャリブレーションをして、データの絶対的な色を表示できるようにする

 パソコンのディスプレイはモニターキャリブレーションツールを使うなどし、通常のキャリブレーションを行います。

 その結果、現像ソフトやPhotoshopなどで扱っているデータが示す絶対的な色を正確に表示されるようになります。

 プリンターで正しい手順で印刷を行えば、ディスプレイ表示とプリンター出力のカラーマッチングも実現されます。

 以上、カメラ背面の液晶モニターを基準にしてパソコンのモニターを調整すると、通常のカラーマネジメントの仕組みは使えなくなることをご説明しました。


 

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