グレースケール・モノクロ画像の知識

モノクロで使うイラストや写真 1色印刷用の原稿スキャニング方法

投稿日:2016年9月27日 更新日:

1c_graypho

 最近はAdobe® Illustrator®などを使用して、自分でチラシなどのレイアウトデータを作り、印刷会社にデータ入稿して印刷するケースも多くなりました。

 カラーのデータはある程度難易度が低いですが、1色印刷となると少し難易度が上がり、データの作り方で色々迷うことが多くなるのではないでしょうか。

 ここでは、写真・イラストなどをスキャンしてIllustratorに貼って1色印刷する場合、スキャニングはどのようにすれば良いかをご紹介します。

前提条件

 印刷用のレイアウトデータの作り方の条件として、Illustratorのオブジェクトもリンク画像もすべて黒・グレースケールで作ると仮定します。

写真・イラストをカラーでスキャニングする

 1色印刷する場合でも初めからグレースケールでスキャニングせず、カラーでスキャンします。
 スキャニングはカラーで行い、スキャンしたデータをAdobe® Photoshop®などの画像編集ソフトで1色データ化するという手順を踏んだ方が高い品質のデータが作れます。

1c_scanpho

カラーでスキャンした画像(※実際は無料素材です)

当ブログ参考記事

スキャンしたカラー画像をグレースケールにする

 カラーでスキャニングした原稿を、画像編集ソフトなどでグレースケールにします。
 ここではAdobe® Photoshop®を使用します。

印刷会社に聞くなどして最終出力のドットゲインを確認する

 印刷を依頼する印刷会社に聞くなどして、最終出力(印刷なら1Cのオフセット印刷)のドットゲインは何%かを確認します。

 ドットゲインというのは、最終出力結果(オフセット印刷なら印刷結果)がデータの濃さよりどのくらい濃くなるかを%で表したものです。普通はおよそ15%〜35%くらいの間です。

 単純なイメージとしては、カラー画像におけるカラープロファイルのようなものです。

 ドットゲインが確認できないと、きちんとしたグレースケール画像は作れません。

ドットゲインが不明のままグレースケール画像を作って印刷を依頼するとどうなるか

 ドットゲインが不明のままグレースケール画像を作って印刷を依頼した場合、ドットゲインが不明でデータの濃さが適正に調整されていないので、印刷結果の画像は薄すぎたり濃すぎたりする仕上がりになる恐れがあります。
 運が良ければたまたまちょうどよい仕上がりになることもあります。

ドットゲインが分からない場合

 ドットゲインが不明で確認のしようがない場合は、仕方がないので以下のようにしておくとたぶん無難です。

 コート紙などコーティングされている用紙に印刷する予定ならドットゲイン15%にしておきます。
 新しい印刷設備でコート紙に印刷するなら、だいたいドットゲイン15%前後で印刷していることが多いからです。

 上質紙などコーティングされていない用紙に印刷する予定ならドットゲイン25%くらいにしておきます。
 上質紙のオフセット印刷ならだいたいそのくらいのドットゲインの場合が多いと思われるからです。

Photoshopでカラー画像をグレースケール化する

 スキャンしたカラー画像をグレースケール化します。方法は色々ありますが、ここでは単純な方法で説明します。

操作 スキャンしたカラー画像をPhotoshopで開きます。

操作 [ レイヤー > 新規調整レイヤー > 白黒 ]と進み、白黒の新規調整レイヤーの各スライダーを調整して、白黒画像にします。

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調整レイヤー「白黒」の操作画面

操作 さらに調整レイヤーの「レベル補正」「トーンカーブ」などを使って画像を調整して仕上げます。

1c_layer

レベル補正、トーンカーブなども使って調整する

1c_graypho

仕上げたグレースケール画像

操作 [ レイヤー > 画像統合 ]と進み、画像統合します。

操作 [ 編集 > プロファイル変換 ]と進みます。

操作 「変換後のカラースペース」に、印刷会社に確認したドットゲインの数字に相当するドットゲインを選びます。
もし「15%」だと言われたら、「Dot Gain 15%」を選び、OKを押します。

1c_pfhenkan

指定のドットゲインのグレースケールにプロファイル変換

ドットゲイン15%の出力に最適化されたグレースケール画像が完成しました。

操作 Photoshop EPSなどで保存します。

※JPG、TIF、PSDなどでも大丈夫です。

あとはIllustratorにリンクして使います。

 以上、写真・イラストなどをスキャンしてIllustratorに貼って1色印刷する場合、スキャニングはどのようにすれば良いかをご紹介しました。

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